第351話:レクチャー

@Feyn様の一言でブチ切れてましたがw

 ようやく心が正常運転しましたので再開しまーす^m^

======本編=======


 納骨方法を教えて欲しい…と言われたのだが


「教えるのは構わないんだけど、

 墓の場所って此処なの?」


 と自分が今いる場所の足元…つまりは庭先を指して質問した。


「「あ…」いくら愚息と言えど、庭先は駄目だな」


 執事と侯爵が同時に「あ」と言ったのだが、続く言葉は侯爵が発した。


 未だ「無限収納」持ちだと気づいてないようなので、話をそらしたまま


「侯爵様の考え方は判らないけれど、

 彼を汚点だと考えて、

 別の場所に彼だけを安置する…

 と言うなら罪人が眠る場所があったりしないかな?」


 と個別でしかも、罪人が安置されている場所にしないか?と提案してみた。


「…確かに君を殺害しようとしたと言う経緯はあるが、

 流石に罪という罪は犯しておらぬし…」


「僕が生まれた場所には、

 無縁仏って呼ばれる人が眠る場所が、

 作られてたんだ」


「むえんぼとけ…?」


「亡くなった人を引き取る人がいない場合、

 此処で言う、教会のような場所が請け負ってくれるの。

 勿論、教会の人に、

 そんな場所をお願い出来たらいいんだけど…

 流石に異例でしょ?!」


 そう…今まで教会と言えば祈りの場であり、懺悔の場でしか無かった。


 にも関わらず「元侯爵令息」であって「屍食鬼グール」と化してしまった人物を安置して貰えないだろうか?と打診するなど、した事が無いのだ。


「確かに異例な出来事であるな」


「教会が請け負ってくれない…となったら、

 そうだなぁ…クロフォード商会で…

 これから行われる事柄で開拓する可能性がある場所に、

 そう言う人物を集めて安置する場所を作って貰うって相談…

 出来ると思うけど…」


 一瞬の思考で「クロフォード商会」が浮かんだのは、走行実験する場所を開発したいと考えており、山を切り崩す可能性もあるからだった。


「クロフォード商会に伝手つてがあるのかい?」


「うん、個別でお願い事を持ち込んで、

 その事柄を実験する場所を考えて貰ってるんだ。

 それが広範囲になる可能性があるから、

 その一角に安置場所を作れないかなって思ったんだ」


 リョータが考えたのは山を開拓する事で、その開拓を託すのは土木に精通した人物たち。


 その伝手は今はないのだが、クロフォード商会ならば、そう言う人物を知りえている可能性もあるな、と思ったからでもある(自分がヤラかすのは見えているので、小桜から怒られたくないな、と言う事も含まれている)。


「それなら、その場所が出来るまでは…どうするのだ?」


「納骨した状態なら、室内で安置は可能だよ。

 勿論、自分の家に置きたくないなら、

 僕が預かってもいいよ?」


 拒否される事も視野に入れるあたりは、今まで絡まれて来た経験も入っているだろう。が、納骨まで数日、家に安置する事もあったな~っと思い出してはいた。


「…愚息と化してしまったが、

 魔物となってしまったのは、

 こやつの心が弱すぎた為であろう。

 ならば数日間…我が家で過ごして貰うのも有り得るのだろうか?」


「うん…うろ覚えで申し訳ないけど、

 納骨するまで2か月くらいあったと思う」


 こうして元問題児は自宅で2か月間、骨となってしまったが過ごす事が決まり、墓の作成などは、クロフォード商会での作業が終わったら、と言う運びとなったのだった

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