第320話:鉱山へ移動~色々と聞いちゃえ!

 リョータは、作った温泉施設の浄化(?)機能に使う石の事と、魔力を充填できる石があるのか?と言う事を聞くべく、ヘンリーがいる鉱山へと向かった。


 さて、ヘンリーさんなら色々と知ってそうだから、こんな石がある?と聞けば、答えてくれそうではあるが、実際に入手が可能なら…俺が依頼として出した方がいいか?


 いや待て待て…商会が絡むんだから、レイさんが探してる…と言った方が問い合せ、されたとしても答えられる…か。


 色々と打開策を考え出しているのだが、自分が子供である…との認識が鉱山では通ってしまっている。


 そこに大人な中身だと告白しようものなら、商会での騒ぎ以上な事が起きるのは判り切っている訳で…それは流石に避けなければならないな…と自分を戒めた。



* * * *


 鉱山の一角…ベテラン勢がいる区画が見え、そこにヘンリーがいるのを確認したリョータは近づいて行き


「ヘンリーさん、教えて欲しい事があるんだー」


 と声を掛けた。


「何だ何だ…町へ戻っていたかと思えば、

 戻って来るなんて…鉱石で欲しい品でも出たか?」


「うん、多孔石たこうせきって呼ばれる石…

 ある?」


「おお、あるぞ?それがどうした」


「それをね結構な量、欲しいんだけど…

 販売して貰えるのってキロなのかグラムなのか、

 知らなくても買えるかな?」


「勿論、購入は出来るぞ?

 確かグラムで受け付けている筈だ」


「だったら100グラム見たい…って言ったら、

 見せて貰えるのかな?」


「そうだなぁ…商業ギルドに行けば量は確認できるだろうな」


 多孔石たこうせきの事は解決した、となれば次に聞くのは


「だったら魔力を吸い込む…?充填…?

 そんな石…ないよね?」


 魔力を充填できるであろう石の事。


「あぁ…お前さんは鉱石類を知らないんだったな。

 魔石って言うのがれに当たるだろう」


「へっ?!ま、魔石ってあったんだ!」


「稀にだがな、魔物が落とす事があるんだ。

 貴重品あつかいだった筈だから、

 1個が馬鹿たかかった筈…」


「ち…ちなみに…いくら?」


「確か……白銀1枚(1000万)だった…か?」


「え…白貨…」


 貴族より金持ちになってはいるが、如何せん、今は白貨の製造待ち。


 1枚は貰う予定だが、白銀に両替して貰えるかは知らない。


「どの魔物が落とす何て情報は、

 冒険者ギルドなら知ってるかな?」


「知ってるんじゃないか?」


「なら…多孔石たこうせきを買うなら100gいくら?」


「銅貨3枚(300円)だな」


 やっす!なら300gくらい買って見るのもアリだな。


「見るのも買うのも商業ギルド?」


「あぁ。直ぐに見たいなら今から登る連中がいるから、

 頼めるぞ?」


「ほんと?!」


「ああ。頼んでやろうか?」


「見本で良いんでお願いします!」


 リョータとしては直ぐにでも購入したいのだが、流石に見てから「それだ」と確認しないまま買うのはマズイと思って見てから「購入したい品だった」と言う事にした方が良いなと思い願い出たのだった

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