事後処理

 アシルとナティはエクスとエーシェが部屋から出て行った後、話し合っていた。


「なあ、エクスについてどう思う?」


「そうですね。流石に今回のことで実力はかなり上がったと思いますね。それに彼らの話を聞く限り、エクスが一撃で倒したのは、ゴブリンキングかと。そうなるとエクスは既にBランク相当、もしかしたらAランクの実力があるということになりますね」


「まあ、ゴブリンキングを倒せるだけでBランクに昇格はさせられないけどね」


「そうですね。圧倒的に経験が足りないから、今回のようなことが起こったわけですしね」


「そう!でも、このことが他に知られたら、昇格の話はほぼ確実になるし、それは避けたいんだけど、やっぱり無理だよね」


「ですが、恐らく誰もエクスがゴブリンキングを倒したと信じないでしょうから、心配する必要はないと思いますよ」


「それだと良いなぁ」


「それより早く行きますよ」


「わかったよ。全くあいつら、ゴブリンの死体は放置したって、最後まで処理くらいしとけよな」


「そんなこと言っても、彼らは素人なんですし、私たちも教えなかったことが悪いんですから、早く処理しに行きますよ」


「わかってるよ」



 その後、アシルとナティは報告にあった場所へと向かった。


 そこにあったゴブリンの死体の量を目の当たりにしてアシルとナティは少し引いた。


「さすがに倒し過ぎじゃない?」


「確かにこれは……むしろよくこの量を相手に出来ましたね」


「ほんとだよ。よく死なずに帰ってきたな」


 アシルとナティはそんな会話をしながら、死体の処理を進めて行った。


 それらのことはすぐに終わり、アシルとナティはギルドへと帰ってきた。その後はエクスとエーシェに依頼完了の報告に関する方法を説明し、その日は終了した。

 



 後日、エクス達のランクがC5へと昇格することが決まった。やはり誰もエクスがゴブリンキングを倒したことは信じることはなかったが、依頼報告にあった、ゴブリンの討伐及びの討伐数により、その昇格となった。

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