第14話 奴隷商人ジュリオの正体

「……私は最低な姉です。妹を人質に取られているのに、奴隷なのに、ユーヤ様を殺したくなくてジュリオ様の命令に背きました。殺せなかったんです」


シロはそう、泣きながら白状した。


「……たしかにおまえは、俺を殺すべきだったのかもしれない。でも、殺さないでいてくれた。だから、俺もおまえのためにできることをしたい」


シロに自由がないのなら、俺が動いて助けてあげたい。

シロが苦しまないように、どうにか救ってあげたい。


「だからさ、おまえが持ってる情報、すべて話してくれないかな? ジュリオのこととか、あの会社のこととか、奴隷のこととか」


「……私たち奴隷に関しては、身体の構造に関してはただの人間だと思っていただいて問題ないと思います。カードの力がなければ、何も特別なことはできません。ジュリオに関しては、私は何も知りません。でも1つ確かなのは、ジュリオ様はこちら側の人間と同じように、あの世界で特殊な力を使えます」


「……それってつまり、ジュリオは本来、こっち側の、俺と同じ側の人間ってこと?」


「それは分かりませんが、可能性はあります」


……まったく、人間ってやつは最低だな!!

俺含めて!!


俺が今シロを所持している原因を考えると、ジュリオだけを責めることはできない。

俺も夢の中で、可愛い女の子をタダで手に入れようとしたからだ。


「なんか本当、申し訳ありませんっ!!!」

「ふえ!? そ、そんな、やめてください。どうしてユーヤ様が謝るんです!?」

「何となくだ。気にするな」


シロに向かって全力で土下座して謝る俺に、シロはあたふたしている。


もしジュリオが俺と同じ人間なら、こちら側の世界で普通に生活しているはずだ。

そして場所が池袋ということは、近くに住んでいるということなのかもしれない。


だが、とはいえ、いったいどうやって探し出せばいいのか……。


……いや、待てよ。


ジュリオって日本人の名前じゃないよな?

でも、金髪ではあったが、顔が日本人だったような気がする。


ということは、あれはなんかこう、ハンドルネーム的なものじゃないのか?

まあ夢の中での情報がどれだけ信じられるものなのかは分からないが。

もしそうなら……


俺はスマホで「ジュリオ アスタル 奴隷 ヘルム」など様々な単語で検索をかけまくった。


「ゆ、ユーヤ様? いったいどうされたんですか?」

「いや、もしかしたら、何かそういうサイトとか作ってたりしないかなって」


結果、ビンゴだった。


俺は、ジュリオらしき人物のTwitterアカウントを発見した。


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