第12話 奴隷たちの収容施設

ジュリオに連れられて向かった先は、同じビル内の地下だった。

地下何階、といった書き方はされておらず、どれくらいの深さなのかは分からない。

だがかかった時間からして、恐らく地下3階、もしくは4階あたりだろう。


エレベーターのドアが開くと、そこには洞窟のような空間が広がっていた。

洞窟にはいくつも穴があり、鉄格子がはまっている。

そしてその中には、奴隷と思われる子どもたちが入れられていた。


「ここは奴隷たちを収容している場所です。訓練中以外は、基本的にはここで過ごします。」


ジュリオはそう、何食わぬ顔で洞窟を歩いていく。

みんなボロボロの服を着ていて、あちこち怪我をしている子もいる。


「あの子、怪我してますよ」

「ああ、恐らく先ほどの教育中に粗相でもして罰を受けたのでしょう。未熟な奴隷にはよくあることですよ」


まだ幼い子どもたちがこんなところに閉じ込められ、教育なんて名目で酷い目に遭わされている。

子どもたちの中には、声を殺して泣いている子や、虚ろな目でこちらを見ている子もいた。


……シロも、ここにいたのかな。

クッションに興味を示していたシロを思い出し、胸が痛くなった。


奥まで行くと、もう1つエレベーターがあった。


「1つ上の階へ行きましょうか」


ジュリオに連れられて向かった先は、先ほどとは打って変わって綺麗な廊下が伸びており、左右には等間隔にドアが並んでいた。


「ここは?」

「ここは、奴隷をお試しいただけるスペースです。どうです? せっかくですし、試していかれませんか?」


ジュリオは、奴隷を物のように扱うことに何の躊躇いも罪悪感もないのだろう。


「試すって、何をどう試すんです? 面談的な感じですか?」

「傷をつけないでいただければ、何をしていただいても構いませんよ。体の隅々まで見るもよし、何か命令してみるもよし」


正直、まったく興味がないといえば嘘になる。

こんな可愛い女の子たちに何をさせても罪に問われないなんて、そんなチャンス滅多にない。


……ないけど、でも、それは妄想だから萌えるんだ。

相手の子にだって感情も性格もあるのに、それをすべて無視して自分の欲求を押し付けられるほど、俺は鬼畜でもどSでもない。


「今日はやめておきます。また来てもいいですか?」

「ええ、もちろんですとも。いつでもお待ちしておりますよ」


俺はジュリオに案内され、最初の部屋まで戻って外に出た。

外の光が眩しい。そして、心地いい。


「さて、部屋に戻るとするか」


先ほどジュリオから渡されたカタログを手に、俺は再び地面を蹴った。

身体がスッと宙に浮く。


が、そこで。


ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピッ……


目覚ましがなり、現実世界に引き戻された。

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