様々な意味で、飲み干すのに手間を喰う盃だった。なかなか言葉が出てこないまま、飲むのに喰うとはこれいかにとセルフツッコミしてしまった。 作者の主張というか、本作の題材……『純愛』なるものはかくも熾烈で貪欲なものであったかと鮮烈な衝撃を受けた。もはや『純愛』という概念自体が一個の人格を持つがごとき内容である。 別な言い方をすると、ある意味で本作は『純愛』を題材にした文学的人体実験でもある。 そうした諸点に鑑みると、なるほど作者の意図が充分以上に伝わるお話であった。 詳細本作。
読了後のレビューです。同窓会が呼び寄せたある再会から展開していく物語。運命的とも言える再会を狂わせていく悲劇の中、主人公のひかりは未来に向かってどう動きだしていくのか。ひかりが向かう未来に何があるのか?現代に潜む深刻な事態を踏まえながら、作者さまが訴えかける問いかけに皆様はどのような答えを出されるでしょうか?私は……どんな時も希望を忘れたくないなという想いを思いださせて頂けたように感じています。
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