第145話:お姉ちゃんらしく


凛音目線___

 体が重すぎる。濡れた髪を軽く乾かしリビングに行くと弟が奇龍先輩と遊んでもらっていた。

「優和。」

「お姉ちゃん!大丈夫?」

「うん。奇龍先輩ありがとうございます。」

「楽しかったから全然お礼言われるようなことはしてねぇよ!な!」

「うん!お兄ちゃんめっちゃ弱かった!」

「ちょっ!」

「あんたが遊ばれてるじゃない!」

「姉ちゃんうるさいな!」

「え?お姉ちゃんとお兄ちゃん姉弟なの?」

「そうよ。」

「僕達と一緒だね!」

「う、うん…。」

 優和は生まれた時には再婚していたからそう見えてるんだよね。

「今度はお姉ちゃんやろ!」

 腕を引っ張ってくる優和に

「分かった。負けないよ。」とゲーム機を握る。余計な事は知らなくていい。弟は何も背負う必要なんてないんだから。お姉ちゃんはちゃんとお姉ちゃんするからね。


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