124.近状説明報告3

そう言えば……私の無実が証明されたとなると、カイン王子達はどうなったのだろうか?それをお父様に尋ねたら、お父様は酷く苦虫を噛み潰したような顔をなさった。えっ?何?何かあったの!?


「非常に腹立たしく、不愉快ではあるが、彼らの事は不問になった」


あっ、カイン王子達は不問になったんだ……どうりでお父様がそんな顔をなさると思ったら……そういう事だったのね……


「まぁ、だからと言って全て不問という訳ではないがな。カイン王子は自ら廃嫡を望み、王位継承権も捨てると言ったのだが……」


カイン王子……ソレの力で操られていたんだからそこまでしなくても……


「しかし、次の王位継承権を持つヴァン王子が……な……」


『俺は、あの時兄を諌める事が出来なかったどころか、救うべき民に守られるという形になってしまった。そんな俺に王になる資質はまだない』


「と、言って頑なに次の王位継承の立場を受け取ろうとしなくてな……全く……その言葉が出るだけでも十分あるだろうにな……」


ヴァン王子……ヒエンやレイカに守られてばかりなのを気にしていたのね……


「で、となると次期王位継承は2人の王女……となるはずなんだが……ヴィオラルド様は骨肉の争いを嫌ってとっくの昔に王位継承権を放棄してるし、アリアンロッテ様に至っては……あの弟達のどっちかが王にならないなら国を滅ぼしかねんからな……」


ヴィオラルド様は骨肉の争いを避ける為にとっくに王位継承権を放棄されたのね……そして、まだ会った事のないアリアンロッテ王女は……なんだか色々ありそうだわ……出来るだけ関わりたくないかも……


「で、結局王位継ぐ者が他にいないのと、カイン王子達が魔法を使った一件もあまり目撃されておらず、魔法省も災厄について公表するというのもあって、一応はカイン王子が第一で、ヴァン王子が第二の王位継承権持ちのままという変わらない形のままになった」


お父様は苦虫噛み潰したよう顔のままそう説明した。お父様的には全く納得してない感じなのね。


「まぁ、もちろん騒動を引き起こした彼らには厳しい再教育を施すつもりだ。マウロー伯爵も、息子をしっかり教育してやると言っていたし、私も……兄の息子だと、若干甘やかしていたのがあった。これからきっちり調教してやるつもりだ」


ちょっ!?お父様!?今度は言い直さずに調教って言いましたよね!?どうしよう……ステインローズ家にまた新たなドMが生まれたら……


「で、もう1人、リンクスという少年だが……」


『騎士家系の再興を掲げながら!恋心のせいで、災厄に利用されるとはなんたる未熟!?己をもっと鍛えなければ……!!」


「と言って、勝手に国を飛び出して武者修行の旅に出たらしい」


えっ……攻略対象者が国を出て武者修行の旅に行っちゃったんだけど……いいの……?コレ……?


「ならせめて、私自らの手で王子に罰を与えてやろうかと思ったんだが……」


いや!?お父様!?伯爵家の人間がそんな事をしてはダメですってば!!?


「まぁ、私が手を出す前に相応の物を食らったようだからやめておいた」


お父様は溜息を一つ吐いてそう言った。すると、何故かお母様とアリーがぷっと吹き出し、必死に笑いを堪えていた。えっ?何?この反応は?


「まぁ、時期に分かるさ。さて、これ以上はアンナの身体に負担がかかるかもしれないから、私達はそろそろ帰るとするよ」


別に負担がかかるよう体調じゃないんだけど、優しいお父様達は私を気遣ってそう言って退室しようとしたが……


「すみません。お父様。お母様。私、お父様とお母様にお話があるので、私の部屋に来ていただけないでしょうか?」


突然、アリーが退室しようとするお父様とお母様にそう声をかけた。ん?なんだろう?私に言えない話?なんだかすごく気になるんだけど……


「……分かった。では、一緒に部屋まで行こうか」


「はい。お父様。お母様」


ものすごぉ〜ーーーーーーく!気になるけど、流石にそこまでストーカーみたいな事をする訳にはいかないものね……仕方ない……ここは素直に……ベッドに潜り込もう……おやすみなさい……

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