115.絆が再び結ばれる時

アンナがソレと対峙している時、もう1人のアンナは永遠に続くような真っ暗な空間を歩き続けていた。時々まとわりつくような怨嗟の声をなんとか振り切りながら、彼女が辿り着いた先には……


「お姉様を……!助けなきゃ……!お姉様を……!助けなきゃ……!」


虚ろな瞳をしながら、姉を助けるべく力を使い続けるアリーがそこにいた。アンナはすぐさまアリーに駆け寄りアリーを抱きしめた。


「アリー……!ごめんなさい……!もうやめて……!?」


アンナはアリーをぎゅっと抱きしめてそう声をかけるが、アリーは目が虚ろなまま……


「何で……?お姉様。私が悪いんだよ……だから……私がお姉様を助けなきゃいけないんだよ……」


と、答えた。それを聞いたアンナは更にアリーを抱きしめる力を強くする。


「違う……!違う……!!全部!私が!私がいけないの!分かっていたはずなのに!貴方がずっと私を気にかけてくれていたのに!私がずっとそれを拒絶し続けたから!だから!ごめんなさい……!!」


アンナは涙を流してアリーを抱きしめながらそう謝罪した。すると……先程まで虚ろだったアリーの瞳に涙が浮かび、そして……


「お姉様が謝る必要なんてありません……!私が……!私が悪いんです……!私が……!もっと……!ちゃんとお姉様と関われなかったから……!」


アリーもひたすらに泣きながらアンナに謝り続ける。そして、アンナはそんなアリーを見て微笑み


「うふふ……このままだと私達2人謝罪だけで終わってしまいそうね……」


「お姉様……?」


アリーはアンナの言葉に首を傾げる。


「ここは、私達2人共悪かったって事にしましょう。私達の心が弱かったから、ソレに利用されて、取り返しないのつかない事態を引き起こしてしまった。だから、私達2人で終わりにしましょう」


「お姉様……」


アンナはそう言ってアリーの手を取り、アリーに優しく微笑んだ。


「私達でこの悲劇を終わらせ……そして、次の私達に繋げましょう。私は……妹をあまりにも溺愛している私に……」


「私は……お姉様への恋心を実らせた私に物語を託す為に……」


2人はそう言って、お互いの手を取り合って微笑みあった。その瞬間、真っ暗な空間が一瞬に光溢れる眩いものに変わった。


それは、ずっとすれ違い続けてい2人の姉妹の絆が繋がれた瞬間だった。


そして、繋がれるはずのないと思われた姉妹の絆が繋がれた時、新たな物語へ引き継ぐ為の奇跡が起きた……

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