109.姉妹の争いはこの私が終わらせる!!

指定された空き教室に入った私。そこにいたのはエリザベス様だった。その右手にはナイフがあった。もしかして今までの嫌がらせの犯人はエリザベス様……?だったら、私が感じていたお姉様が犯人というこの感覚はやっぱり私の妄想だったって事?


「エリザベス様……もしかして……私への嫌がらせはエリザベス様が……?」


私が恐る恐るそう尋ねてみたら


「そうね。確かに「私」がやったわ。けど、やったのはエリザベス・マグダエル公爵令嬢じゃないわ」


「えっ……?それはどういう……?」


意味なのかと聞こうとした瞬間、頭にチクリとした痛みが走り、頭にとある光景が浮かんできた……





『私から何もかも奪っていく……!貴方が憎い……!貴方さえいなければ……!私の前から消えなさい……!!アリー!!!』


『お姉様……!!?』





「ッ!?今のは……?何……?」


私の頭に浮かんだその光景、それは、今この空き教室でまさに私に殺気を向けてくるお姉様が、ナイフを握って私に突撃して……


「貴方が例え忘れたしまっても、私は覚えている……貴方に何もかも奪われ、貴方への劣等感と嫉妬心で一杯になったあの日々を……」


「貴方は……!?一体……!?」


「まだ分からないの?それとも、日々愛され続ける暮らしをして「私」の事なんてすっかり忘れたのかしら?ねぇ、アリー」


エリザベス様が私の名前を呼んだ瞬間、エリザベス様とお姉様が重なってるように見えた。

違う!?この人は私のお姉様じゃない!?そう思ってるはずなのに……身体が……心が……私の中の全てが……あの人が私のお姉様だと訴えている……どうして……!?何でそう感じるの……!?


「今度こそ……本当に……私の目の前から消えなさい!!アリー!!!」


エリザベス様がナイフを握って私に突撃してくる。それが、あの光景と重なって、私は全く動けなくなる。


あぁ……まただ……また私はお姉様……救えなかったんだ……


ドシュッ!!!


「えっ……?」


ナイフで刺された音がしたはずなのに、私にその痛みが全くやってこなかった。私は目をちゃんと開いて見ると……


「お姉様……!!?」


私の目の前には私をいつも守ってくださるお姉様が微笑んで立っていた。しかし、その背中には、エリザベス様が握っていたナイフが……!!


「大丈夫……よ……!アリー……!言ったでしょ……!私が貴方を守るって……!」







痛ぁぁぁ〜ーーーーーー!!?超痛い!!?いくら超即再生回復魔法かけて、急所も外れるように計算して飛び出してきたとはいえ、やっぱ妹守る為に飛び出すんじゃなかった……もっと冷静になれば救う方法がいくらでもあったのに……妹の事になると熱くなりすぎて判断力を失うの私の悪い癖ね……


「このままじゃ……!?お姉様が……!?お姉様を……!?助けなきゃ……!?」


アリーが私を見て助けようとする為にソレの力を使おうとする。

本当に……優しい娘……でも……ソレの力は絶対に使わせる訳にはいかない!私は、アリーから発せられたソレの力を、私の中に吸収する。


そして……


「あなたもよ……!アンナ・ステインローズ……!」


私は後ろを振り向き、驚愕の表情を浮かべるエリザベス公爵令嬢にそう言うと、エリザベス公爵令嬢に宿っているソレと同化してる「私」を、私の中へと吸収する。


さぁ、これでいい。何度も繰り返し行われてきた姉妹の争いは……この私が……桐島 杏奈が終わらせる!!


そして、私の意識はブラックアウトする……

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