47.姉妹仲良くしていたら、例え王子様でも忘れますよね〜

アリーは私が持っていたバスケットを強引に奪い取り、更にはヴァン王子が持っていたサンドウィッチまで奪い取った。突然の事に反応出来ないヴァン王子と私。

しかし、アリーの行動はそれだけでは終わらなかった。なんと!?アリーはヴァン王子から奪い取ったサンドウィッチをパクパクと食べ始めた。


「ちょっ!?ダメ!?アリー!それは……!!?」


私が制止の言葉をかけるが、アリーはそれを無視してサンドウィッチを平らげてしまった。そして……


「……若干焦げてるせいか苦いですね」


「うぐっ……!?」


アリーの言葉に、思わず胸をおさえて蹲る。妹は結構私に対して甘いところがあるけれど、食に関してはシビアのようだ。


「だ……!だから!言ったでしょう!?って……聞いてなかったかもしれないけど……って言うか!?それは!落ちたやつで……!?」


「別に芝生はそんな汚くありませんし、すぐに拾ったなら問題ないですよ。それより……お姉様。黒焦げになっていたのは先程のだけで、他は大丈夫みたいですよ!」


アリーがそう言ってバスケットに入っていたサンドウィッチを私に見せた。確かに、他のサンドウィッチにはそれらしい焦げは見当たらなかったけれど……

私に見せて満足したアリーは、次から次へとサンドウィッチを食べ始めた。


「ちょっ!?アリー!!?」


「お姉様!美味しいです!確かにチーズには焼いたパンで挟んだ方が美味しく感じますね!」


アリーはニコニコ笑いながら、バスケットにあるサンドウィッチを食べていた。私はそれを呆然と眺めてる事しか出来なかった。その間に、アリーはバスケットにあるサンドウィッチを全部平らげてしまった。


「ごちそうさまでした。お姉様!また作ってくださいね!」


「えっ……えぇ……」


アリーの今日一番の笑顔でそう言われ、私はただ頷くことしか出来なかった。って!?頷いたらダメじゃない!?ここはキッパリと断りを……


「あっ、それと!お姉様!また今日みたいに一緒にお出かけしてくれますか?」


と、私が何か言う前にそう問いかけられた。この不安そうな表情に上目遣い……こんな顔されたら、私の答えなんて一つしかないじゃないの……


「えぇ、もちろんよ。また一緒にお出かけしましょう。アリー」


「はい!お姉様!」


あっ、前言撤回。今のが今日一番の笑顔です。叶う事ならば、私はこの笑顔を守り続けていきたいし、今後もアリーと仲良くお出かけしていきたい。それが、叶わぬ願いだとしても、私はそう願わずにはいられなかった……















「おい。2人共。私の存在忘れてないか?」


ヴァン王子が若干呆れたような視線を私達に向けてそう言った。

いや、忘れてた訳じゃないですよ。若干忘れかけていただけで……

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