26.義弟は妹にしか興味ないようですが、私も同じ立場だったらそうなるので仕方ない

さて、義弟のケインがやって来て数日が経ち、その義弟はというと……


「アリーお姉様。よければ一緒にお茶しませんか?」


「アリーお姉様。その本面白そうですね?是非私にも貸してくれませんか?」


「アリーお姉様。今日のご予定は私と一緒に……」


と、これまた分かりやすいぐらいにアリーにアプローチしている。何回も何回もしつこく誘ってくるので若干アリーが迷惑そうだ。ちなみに、私は完全無視である。


この目に余る言動を誰か咎めるかと思いきや、誰も咎めたりしない。

と言うのも、ケインは魔力数値がとても高く、頭も良く、更にはイケメンとくれば、アリーは現在カイン王子の婚約者だけれど、領にアリーを残したいと考えてる従者達は、時期領主のケインとくっついてほしいと願っているだろう。

なので、必然的に注意に回るのはヒエンとレイカだったりする。時々、お父様やお母様も参戦してくださるが、お父様やお母様は自分達が呼んだ事もあって、あまり強く言えない様子だ。


「お嬢様。どうされますか?今のうちに始末しますか?」


キョウカがいきなり物騒な言葉を口にする。まぁ、私は妹主義者だから、妹に迷惑をかけるハエを駆除しようと思ってるのだろう。

しかし、私には彼を駆除しようとは思わなかった。理由としては、ゲームで彼の事をよく知ってるのと、私がもし投獄をくらった時、お父様やお母様を支えて領を守る存在は彼しかいない。だから……


「いいえ。彼を始末する考えは私にはないわ。その代わり、ステインローズ家の分家の情報を出来るだけ集めてきなさい。頼んだわよ!」


私はそう言ってキョウカのお尻を思いっきりバシンッ!!と叩いた。


「ひゃいん……♡お任せくだひゃい……♡」


目がハートマークになり恍惚な表情を浮かべるキョウカに一抹の不安があるものの、仕事はきっちりこなすので大丈夫だろうと思い私は紅茶を飲んだ。


そして、数時間後……


「お嬢様!分家の情報を収集してきました!」


どうやらキョウカが仕事を終えて帰ってきたようだ。


「随分と早かったわね?」


「いやぁ〜……正直楽すぎる仕事でしたよ……侵入箇所は沢山ありましたし、従者達は金を掴ませれば、ある事ない事ベラベラ喋ってくれましたし……」


……どうやら分家の改革も必要になってきそうね……


「それで、どうだったの?」


「まぁ、正直に言ってしまうと……典型的なクズですかね」


キョウカはそう言って情報をまとめた書類を私に手渡してきた。その書類には……私が重い溜息を吐き出すような内容が書かれていた……

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