25.新たなメイドと新たな家族

王子様達の誕生日から数日が経ち、ヴァン王子ともなんとか婚約関係を継続させる事が出来た私だったが、そんか私についに専属メイドが出来た。


「はじめまして。マグダエル公爵家との契約が完了し、やってまいりましたキョウカと申します。よろしくお願いいたします」


そう。私の専属メイドになったのはあのキョウカだった。

あの一件のせいで、私を主と見定めた彼女は私の専属メイドになりたいと、わざわざエリザベス公爵令嬢に契約金全てを返上してまでこちらにやって来たのだ。

キョウカのそこまで私に仕えたいという気持ちに、両親だけでなく妹のアリーにすら認められ、キョウカは晴れて私の専属となったのだった。


で、このキョウカだが……文句のつけようがない程優秀なのである。例えば、私がちょっと喉が渇いたなぁ〜と思うと……


「お嬢様。どうぞ。ロイヤルミルクティーです」


と、言われる前にお茶を、しかも私の好みの物を用意してくれる。

戦闘面においては、ヒエンとレイカの連携を軽くかわして勝利出来る程である。


「あなた達もなかなかやりますね。流石はアリー様の専属です」


なんてことをこともなげに言うものだから、ヒエンとレイカは更に特訓して腕を上げていったのだが、やはりキョウカには一歩及ばないのである。

そして、やはり彼女の強みは諜報面にある。


「エリザベス公爵令嬢ですが、他の令嬢を取り巻こうとする動きが見受けられますね。それと、その取り巻きの令嬢がお嬢様に接触をはかろうともしています」


三大公爵家の一つの情報なのに、アッサリと情報収集してしまうのは流石の一言である。


「ありがとさん。これからも情報収集よろしく!」


私はそう言って彼女のお尻を叩く。


「あひゃん……♡はぁい……♡かしこまりまひたぁ〜……♡」


……これさえなければ本当に優秀なのだけれど……

ちなみに、私に叩かれるならどこでも快楽に変わるらしいが、キョウカ的にはお尻が一番いいとの事だ。すごくどうでもいい情報ですね……はい……


ちなみに、私がキョウカに手をあげる姿を度々目撃され、私はすぐに従者に手をあげる奴だと勘違いされ、更に従者達から嫌われていったりもする……



そして、私の専属メイドが決まってから更に数日後……ついにもう一人の攻略対象者が現れる。


「みんな。紹介しよう。アンナもアリーも王子様の婚約者となった事で、我が領を継いでもらう者がいなくなったので、分家の子から養子をもらった。彼がそうだ」


「はじめまして。アルフ様。クレア様。アリー様。アンナ様。ステインローズ伯爵家の分家からやってまいりましたケインと言います。よろしくお願いいたします」


「歳はアンナやアリーと一緒だが、誕生が2人より遅いので義弟になるな」


「はい。ですので、アリー様。どうかアリー様をお姉様と呼ぶ事をお許しください」


自分ばかりに話しかけて、私には何も言わないケインにアリーは眉をひそめるが何も言わなかった。


私も彼を見てついにやって来たかと思った……ケイン=ステインローズ。私達の義弟で、「リリカルスクールラブ」の攻略対象者が……

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