15.ゴロツキ退治の後はメイド退治

ふぅ〜……やれやれと……私は気絶したゴロツキ達を適当な場所に寝かせておき、何もないはずの壁をジッと見つめ……


「いる事は分かってるのよ。さっさと出てきたらどう?」


「ふふふ……やはり気づかれてましたか……」


すると、私が見つめていた先に、エリザベス公爵令嬢のメイドのキョウカが現れた。


「最初あなたをお見かけした時からただの伯爵令嬢とは思えない雰囲気が出てましたが、いくら野盗崩れとは言え、男数人をアッサリと倒してしまうなんて……」


などと、いかにも驚いた風な言い方だが、全然驚いた風には見えなかった。


「それで、この部屋はあなたの部屋ではなかったはすですが?」


「まぁ、まずはその質問がくるわよね。答えは単純。寝る前に妹に話して、私がこの部屋で寝たいとお願いしたのよ」


ゴロツキが妹を狙ってやって来るのが分かっているからこその単純な対策である。まぁ、妹は何かを察したのか訝しんでいたけど、すぐに了承してくれた。


「なるほど……お2人の姉妹仲は悪いと聞いていたので、まさかそこまでの事をするとは思いませんでしたよ……」


「あぁ、その噂ね。アレは私があえてそのように広めておいたのよ。噂になりやすい魔力検査のアレもあるし簡単に広められたわよ」


私の発言にキョウカは眉を上げた。表情に変化はないようだけど、少しは驚いた感じかしらね。


「何故そのようなマネを?」


「だって、そうしたら私の敵が何も知らずに近づいてくるでしょ。本当は妹を目に入れても……いや!目に入れるなんて恐れ多い!ってぐらい、妹を大事にしてる私にね」


私のこの発言で、ようやくキョウカは本当に驚いて口をポカンと開けていた。が、すぐに笑い出した。


「ふふふ……!あはははははは……!私もまだまだですね!噂だけを鵜呑みにしてしまうなんて……!まさか、妹を毛嫌いしてると思われていた人が、極度のシスコンだったとは……」


キョウカはひたすら笑い続けていたが、すぐに立ち直り私に新たな質問をぶつけてきた。


「あなたを初めて見た時から、あなたから異質な何かを感じました。あなたは一体何者なんですか?」


恐らくこれが彼女が1番聞きたかった質問だろう。だが、私は腕を組んでニッと笑い……


「あなたがさっき言った通りよ。妹が可愛くて可愛くて仕方ない極度のシスコンよ」


と、堂々と言ってやった。まぁ、嘘は一つもついてないしね。


「ふふふ……なるほど……教える気はないみたいですね。では……実力行使で聞いてみるとしましょう……」


キョウカがそう言うと、キョウカの周りに黒い霧が立ち込めて、キョウカは一瞬で姿を消してしまった。

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