11.私の最高に美し可愛い妹は早速攻略対象者3人を魅了しました

「申し訳ありませんでした!私のせいで結局遅れる事になってしまいました!」


私はお父様にお母様に妹に頭を下げた。現在、私達は馬車に揺られながら王城に向かっているが、出発する予定時刻からだいぶ過ぎてからの出発になってました。もちろん、原因は私の妹の最高に美し可愛い姿に気絶したからである。


「なに。構わないさ。多少遅れたところでさほど問題にはならないさ」


「そうよ。気にしなくても大丈夫よ。それと、2人ともドレスが似合ってるわよ」


お父様はほがらかに笑いそう言って、お母様は微笑を浮かべてお世辞を述べた。って、違うな。妹へのは本心だけど、私のは違うわね。私から見てもドレスに着せられてる感半端ないし。


「お姉様!私も!今日のお姉様の姿は女神様みたいに美しくて、私ウットリしちゃいます!」


「ありがとう。アリー」


うん。うちの本日は天使と女神が融合したような妹はお世辞もうまい。

って、そうか……こんな最高に美し可愛い妹なんだから、誰も彼も魅力されるに違いない。攻略対象者は仕方ないにしても、それ以外のモブ貴族は排除しとく必要があるわね……


「……こんな美しいお姉様ですもの……言いよってくる虫がいるはず……私が目を光らせておかないと……」


うちの最高に美し可愛い妹がそんな言葉を言った気がするが、恐らく気のせいだろう。



さて、私達が会場入りすると、辺りからどよめきが起こる。それもそのはず、ステインローズ伯爵はみんな美形揃いだからね。(もちろん私を除いて)だから、皆が視線が釘付けになるのも仕方ないだろう。


「おい。あの一際目立つ令嬢。アレが噂の全属性魔力持ちか……」


「すげぇ……10歳って聞いてたけど……まるで女神様だ……」


「どうしよう……声かけろって親父に言われたけど……あんな美人に声かけるの無理だぜ……」


「くぅ〜!あの美人のお口に俺の滾るモノをぶち込みてぇ〜!」


うむ。やっぱり早速私の最高に美し可愛い妹は話題の人のようだ。まぁ、それも当然か。超強力な魔力持ちに加えて、こんなに愛らしく美人だものね。とりあえず、最後に変な事言った奴は始末しておこう。


「おい。見ろよ。アレ」


「あぁ、魔力数値100の落ちこぼれ貴族だろ」


「美形一家に並べられて恥ずかしくないのかね〜」


「俺だったらパーティー参加絶対に断ってるわ!」


お〜!意外にも私も話題の人だよ!もちろん、悪い意味でだが……


「チッ……あいつら全員後で始末しないと……」


なんか私の最高に美し可愛い天使と女神の融合体のような妹が舌打ちしてそんな言葉を言った気がするけど……うん。きっと、気のせいだよね。


さて、今回のパーティーはカイン王子とヴァン王子の誕生日パーティーで、陛下から直々に招待状をいただいたので、まずはこのウィンドガルの王様、アスラン=モール=ウィンドガルに挨拶をしなければならない。


「カイン王子。ヴァン王子。本日はお誕生日おめでとうございます。陛下、直々のご招待誠にありがとうございます。ステインローズ伯爵家皆、揃って参上いたしました」


お父様がそう言ってアスラン陛下に礼をする。それに倣って私達もアスラン陛下に礼をする。


「ステインローズ伯爵よ。おもてをあげよ。此度のパーティーの参加、こちらこそありがたく思うぞ」


アスラン陛下は穏やかな笑みを浮かべてそう言った。流石はこの国の王様。なんというかすごい貫禄だ。


「それで、そなたの側に控えてる娘達が……」


「はい。我が娘のアンナとアリーでございます。アンナ。アリー。陛下と王子様達にご挨拶を」


お父様に促され、私達2人は一歩前に出た。そして、私は「あなたが先に挨拶を」と言う意味を込めた視線を送った。それを察したアリーは……


「……アリー=ステインローズです。陛下。本日はお招きいただき誠にありがとうございます。カイン王子。ヴァン王子。本日は本日はお誕生日おめでとうございます」


と、若干渋々といった感じが見えたが、そこは流石我が最高に美し可愛い妹はすぐに完璧な淑女の礼をした。その妹にカイン王子とヴァン王子だけでなく、何故か2人の側に控えている美少年もポーッとなっていた。

ん?この側に控えてる美少年ってもしかして……確か、「リリカルスクールラブ」の攻略対象者に、黒髪黒目のイケメンで、この国の宰相の息子で、王子様2人の幼馴染という超絶設定のキャラがいたような……


「……はじめまして。アリー=ステインローズ嬢。私がウィンドガル国の第一王子。カインです。以後、お見知りおきを」


「……ヴァンだ。よろしく頼む」


「はじめまして。アリー=ステインローズ嬢。私は現宰相の息子で、グラン=マウローと言います」


カイン王子とヴァン王子、それにやっぱり、現宰相の息子であるグラン様が、すぐにアリーに簡単な自己紹介をした。けど、未だに3人はポケーッとアリーを見つめていた。完全にこれはほの字というやつね。

そういえば、この「リリカルスクールラブ」は、1人の攻略対象者を除いては、みんなアリーへの好感度マックス状態でゲームが始まるのよね〜。つまり、この状態もゲームシナリオ通りという訳ね。まぁ、私も気持ちは分からなくないけれど……


「はじめまして。アンナ=ステインローズです。陛下。本日はお招きありがとうございます。カイン王子。ヴァン王子。本日はお誕生日ありがとうございます」


「えぇ……」


「あぁ……」


「どうも」


私も忘れてはいけないと挨拶をしたら淡白な返事が3人から返ってきた。うむ。これ、とっても失礼なやつだけど、妹に魅了されてる状態だし仕方ないわね。私でも多分どうでもいい奴の自己紹介よりも、妹を愛でていたいもの。


「……身分が高くない奴らだったら始末するのに……」


妹が黒いオーラを放ってそんな事を言った気がするけど、きっと気のせいね。そうに違いないわ。


「あらあら!噂には聞いてたけど!本当に2人共可愛いらしいわね〜!」


いきなりそう発言したのは、アスラン陛下の妻で、王妃のリアンナ=ウェル=ウィンドガル様。

流石は王妃様ね。私まで傷つかないように、私にまでお世辞を言ってくれるなんて、伊達に何回も場数(社交)を踏んできた人は違うわ。


「部屋も用意してある。今宵はゆっくりとパーティーを楽しんでいってくれ」


最後に、アスラン陛下はそう言って、私達はその場を離れた。って言うか、このパーティー……王城への泊まり込みのパーティーだったんだ……


王城でのパーティーの規模のデカさに若干辟易してしまう私だった……

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