No.5-14

 作戦第三段階が完遂しつつある途上、敵軍は包囲され、補給網・連絡線を共に遮断された末に、最後の抵抗を示し始めた。

この反撃で第一戦闘団は確かに損害を受けた。敵軍を構成する『彼女ら』は頑迷に抵抗し、降伏しようとしなかった。それは彼女にとっても想定外ではあったが、そうして生じた損害は彼女の計算する誤差の範囲内であった。

攻勢が終盤に差し掛かり、包囲網の網を閉じようというその時、彼女はこう呟いた。

「消えろ、消えろ、つかの間の灯火。人生はただ歩いている影にすぎぬ……」

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