おわりに

10.「天才」を殺さない為にはどうしたらいいのか?

 さて、ここまでは「LINEノベル」を話のとっかかりとして、小説投稿サイトから、書籍化という一連のシステムについて、新しい形を模索してきました。その為書きたいことの多くは大体書くことが出来たので、ここからはちょっと違う話。


 先日ネット上(というかTwitter)でこんな話を見ました。「凡人」は共感性を、「秀才」は再現性を、そして「天才」は創造性を大事にする。しかし、「凡人」は「天才」には共感出来ない為、結果として「天才」を潰してしまう――そのような趣旨の記事でした。詳しくは北野唯我の『天才を殺す凡人』を読むと早いとは思いますが、なんとも悲しい話だなと感じました。


 今、これを読んでいる人は恐らく「天動説」を信じている人はいないでしょう。皆地球は球体だと知っているし、海を進んでいくと落っこちてしまうなとと思っている人はいないはずです。それは長年の研究によって証明されたからですが、何も最初からこれが定説だったわけではありません。「地動説」を唱えれば頭がおかしいとされた時代が確かにあった。今は常識でも、昔では非常識。そんなことは世の中にいくらでも転がっているのです。


 さて、「天才」「秀才」「凡人」の話に戻りましょう。こと「地動説」に関して、最初に気が付いたのが「天才」だったはずです。しかしそれは「再現性」がないとして「秀才」に批判され、「凡人」からは共感されなかった。ところが段々研究が進んでいくうちに、実は正しい事を言っていたという事が分かる。「天才」が死後評価されるのは大体においてこれが理由ではないでしょうか。多くの場合「数字」という「再現性」 は後からついてくるものなんです。


 今、出版業界は数字の後を追っかけています。PV数が多い作品を書籍化し、売れた作品を映像化し、更に売れた作品の二期をやり、劇場版をやり。とにかく数字ばかりを追いかけているというのが現状です。それはつまり「リスク」を取りたくないから。


 確かに、書籍として作品を出版するのであれば、コストはかなりかかります。失敗すればリスクも大きい。それを取るのが難しいというのはもっともな話です。ではどうすればいいのか。答えは簡単、そんなものはやめてしまえばいいんです。デビュー=書籍化と考えるから「リスクの多い書籍化」が増える。そうではなく、書籍化は「かならず売れるもの」という状態を作る。その上で、「書籍化すれば売れる作品が生まれる土壌を作る」。これが今出版社が選ぶべき道なのではないかなぁと、ぼんやりと思う訳です。


 随分と話がとっちらかりました。多分色々と抜けがあると思います。でも、これを読んで、創作業界を良い方向に向けるアイデアを考える「天才」が一人でもいたらいいなぁと、考えてやまないわけです。

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LINEノベルとカクヨムの収益化システムから見る、「売り方」の未来 蒼風 @soufu3414

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