第13話 『3つ目のメロンが……!』

 

 久しぶりにギルドマスターから仕事を頼まれることになった。


「実は他の町の支部でギルドマスターを務めている同期に応援を頼まれまして、君にはその助っ人を頼みたいのですよ」


「……もう何度か言ったことだが俺はDランクの冒険者だぞ?」


「君が秘密にしている功績を1つでも公表すれば直ぐにAランクになれると思うのですがねぇ」


「貴族に目を付けられない程度の功績の仕事を寄こせって話だろうが」


 俺は別にDランク縛りをしているわけではなく、公表すると貴族に目を付けられる功績ばかりなので秘匿するしかないだけだ。


 お陰で最近ギルドに来ると担当受付嬢のライラさんの目が痛い。


「ライラなら秘密も守れそうですし、少しくらい情報を公開したらどうですか?」


「……あの人を仲間にしたら速攻求婚されそうじゃね?」


「…………」


 既に25歳のライラさんは、なんか焦っているように見えるんだよねぇ。


 表面的にはガツガツしているようには見えないが、一旦喰いつたら離さない気性を感じるのだ。


「既に2人確保しているわけですし、3人目が出来ても良いのでは?」


「……同じ町で2人は囲う気はないなぁ」


 俺がアイーシャとセリーナの2人と付き合えているのは2人に面識がないからだ。


 俺自身にハーレム願望はないし、どうせなら1対1でイチャラブした方が楽しいと思うのだ。


 そういうわけで既にアイーシャがいる町でライラさんにちょっかいを出す気はなかった。


「そういう事情ならライラを件の町に移籍しても良いですよ」


「……それは本人に無断でやって良いことなのか?」


 というかアイーシャとライラさんの間に既に面識が出来ているので場所を移しても余り意味がないのだが。


 これでライラさんを別の町に移しても、俺が留守の間にアイーシャに会いに行っている気配を感じれば複雑な気分になるだろうし。


 それに――あの人メロンじゃないし。


「そういうわけだからライラさんの件は保留で頼む」


「……君はその内、女に刺されますよ?」


「仕事の話をしようか」


 次の町で3人目を探そうだなんて――ちょっとしか考えてねぇし。




 ◇◇◇




 相変わらずアイーシャは俺が留守にすると告げると涙目で哀願してきたが、今回は普通に仕事だと聞くと泣く泣く我慢すると受け入れてくれた。


 アイーシャ的に【ちゃんと帰ってくる】という部分が重要なのだろう。


 勿論、出発前夜である昨夜は寂しさを埋めるために目一杯求められたので今日も寝不足だが。


「どうでも良いんだが馬車で行く必要とかあるのか?」


 俺の場合、普通に【推進力場フォース・ドライブ】で飛んで行った方が速いんだが。


「君は本当に自分の力を秘密にする気があるのですか?」


「……分かったよ」


 俺は渋々馬車に乗り込んで出発することにした。






 サイリア王国のマラーゲット地方は王都から見て東の方角にある辺境だ。


 そして、これから向かうのは王都から見て北の方角にあるアンユテイル地方。


 馬車で行くとなると、やはり2週間はかかる距離にある国境付近の町だ。


 国境が近いため俺が生まれたリセの町よりは規模が大きいらしいが、王都から見たらどんぐりの背比べだ。


(退屈だなぁ~)


 そんなことを考察しながら俺は欠伸を連発する。


 昨夜アイーシャに寝かせてもらえなかったことも原因だが、それより純粋に馬車の旅が退屈なのだ。


「何かあったら起こしてくれ」


「へいっ」


《イエス、マスター》


 御者とコンに同時に頼んで俺は馬車の座席に横になって少し眠ることにした。




 ◇◇◇




 2週間の間、盗賊や魔物は結構頻繁に襲ってきた。


 どうやらアンユテイル地方の治安はマラーゲット地方と大差ないようだ。


 そうして辿り着いたのは俺が住んでいる町よりも1.5倍はありそうな規模の町――名前はユラの町だった。


「まずは宿を取るか」


 パパっと転移魔法で帰っても良かったのだが、【地図魔法マップ】で確認する限りアイーシャもセリーナもまだ限界には達していないようなので、もう少し我慢してもらう。


 相変わらず俺のベッドには潜り込んでいたけど。


 そうして町で宿を取ってみたのだが、女将は勿論だが看板娘も好みの巨乳ではなかったので少しガッカリだ。


 まだ日が落ちるまで時間があったので早速冒険者ギルドへと向かうことにした。






「ふぅ~ん。君が彼の秘蔵っ子ってわけねぇ。聞いていた通り油断出来なさそうな雰囲気だわ」


(わぁ~お)


 そうして冒険者ギルドで紹介状を通して会ったギルドマスターは意外なことに女性だった。


 加えて言うならばギルドマスターのおっさんの同期とは思えない若々しい外見と――俺好みのメロン級のおっぱいをしていた。


 おまけにかなりの美人だった。


 恐らく身長165以上はあるだろうが、その身長と同じくらい長くウェーブの掛かった色っぽい紫の髪。同じく蠱惑的とでもいうような紫の瞳。


 種族が実はサキュバスと言われても信じてしまいそうな色香を放つ女だった。


(あのおっさん、絶対罠を仕掛けてるよ)


 流石に俺の秘密をペラペラと喋っているとは思えないが、秘密を守った上である程度節度を守れば便利な駒になるとか言っていそうだ。


 そして、そのメロンを頂けるなら素直にうんと言ってしまいそうだ。


「くす。随分と素直な視線を向けてくるのね」


「……大好物なもんで」


 俺は指摘されて視線を逸らすようなヘタレではないので勿論ガン見したままだ。


「それじゃお仕事の話をしましょうか」


「報酬に揉ませてもらえるなら引き受けましょう」


「……君ってブレないわねぇ」


 どんな依頼なのか知らないが、とりあえず揉ませてくれるなら引き受けようと思う。


「さて。そろそろ真面目にお話を聞いて頂戴ね」


「……了解」


 渋々俺は彼女のメロンから視線を外して依頼の話を聞くことにした。






「まずは自己紹介。私はエルティーナ=カクル=ティアステーゼよ」


「……貴族?」


 名前とファミリーネームの間に繋ぎがあるのは貴族の証だ。


「元貴族というのが正しいかしら。別れた夫が貴族で、その名残で名前だけは残っているのよ」


「へぇ~」


 なんか俺って元貴族のメロン級の女に縁があるのかねぇ。


「貴族はお嫌い?」


「大嫌いだね。あんたが現役の貴族だったら苦渋の決断としてメロンを諦めていた可能性もあったかもしれないこともないこともなかったかもしれない」


「……予想以上に食いついてきたわね」


 だって、もう2週間も禁欲中なんだよ!


 そろそろアイーシャかセリーナのところに行って目一杯メロンを揉みしだきたいんだよ!


「で。こっちが今回の依頼になるわ」


 そう言ってエルティーナが依頼書を俺に渡してきた。


 その依頼書に書いてあったのは……。


「バジリスク?」


 俺の記憶が確かならば、バジリスクというのは蛇系の魔物だったと記憶している。


 特徴は【石化の魔眼】を所持しており、その目で見た対象を石化させる能力があった筈。


「これが近場に現れたのか?」


「ええ。既に冒険者が5人、石化された姿で発見されたと報告が来ているわ。しかも、その中には町で1番だったBランクの冒険者も含まれている」


「うわぁ~」


 リセの町と同じ規模ならBランク冒険者の消耗は相当痛い筈。


「君にはこれを退治して欲しいのだけど……出来るかしら?」


「出現範囲の特定は?」


「報告によれば……この近辺よ」


 エルティーナは地図を持ち出して出現ポイントを教えてくれた。


 それをコンに記録させ、大体の出現位置は把握出来た。


「狩った後は死体を持ち帰れば良いのか?」


「……本当に退治してくれるの?」


「報酬を約束してくれるなら、な」


「私に支払える物なら可能な限り支払うと誓うわ」


「OK。契約成立だ」


 帰ったら思う存分メロンを揉ませてもらうことにしよう。






 冒険者ギルドを出たら既に日が暮れかけていたのでバジリスク退治は明日にしようかと思ったのだが……。


(そういえば【魔力視】を改造して【暗視】とか出来ないかな?)


《イエス、マスター。【暗視】の研究を開始します》


(……無理するなよ)


 とりあえず今日のところは宿に帰って休むことにした。




 ◇◇◇




 翌日。


 俺は【推進力場フォース・ドライブ】で空を飛び回って付近の【地図魔法マップ】を制作すると同時にバジリスクを探していた。


「……1匹じゃなかったのか?」


 上空から観察した限りバジリスクと思わしき巨大な蛇は直ぐに見つかったのだが、その数が予定通りじゃなかった。


 少なくとも3匹は発見された上に、ニワトリと蛇を掛け合わせたような魔物――同じく石化ガスを吐いて対象を石化させるコカトリスを発見していた。


 こっちは2匹だ。


「話が違うじゃねぇかよ」


 俺はエルティーナに愚痴りつつ【魔戦輪リング・スラッシャー】を飛ばしてバジリスクの首を刈った。


 喩えリンクしていたとしても【監視魔法サテライト】ならば【石化の魔眼】と目を合わせても問題にもならない。


 そして遠距離からの攻撃ならばバジリスクなど問題にもならない魔物だった。


「……コカトリスも狩っておくか」


 3匹のバジリスクを仕留めて【収納魔法アイテムボックス】に仕舞い込んだ後、ついでにコカトリスの方も狩っておくことにする。


 石化ガスの方は届く範囲が魔眼よりも短いので問題にもならないくらい簡単に首を落とせた。


「さて、帰るか」


 念の為に周辺を偵察してみたが、これ以上は石化系の魔物はいないみたいだし俺は町に帰ることにした。






「……冗談でしょ?」


 俺が持ち帰ったバジリスクとコカトリスの死体を見てエルティーナは乾いた笑いを浮かべながら我が目を疑っているようだ。


「まさか、バジリスクが3匹もいたなんて。おまけにコカトリスまで」


「……本当に知らなかったのか」


 どうやら俺への情報提供を制限したのではなく、エルティーナ自身が知らない情報だったようだ。


「ええ。バジリスクの目撃情報と石化した5人の話以外は知らなかったわ。まさか付近にこんなに石化系の魔物がいたなんて……知っていたらゾッとしていたわね」


 言葉通り身体をブルっと震わせて――同時に胸部に装備されたメロンも揺れた。


「それにしても聞いていた以上に優秀ね。まさか昨日の今日で依頼を完遂させるとは思っていなかったわよ。これでDランクなんて信じられないわ」


「もう1回揺らしてくれ」


「…………へ?」


「そのメロンを……もう1回揺らしてくれ」


「……君って本当にブレないわね」


 エルティーナは呆れたように嘆息しつつも、キッチリとメロンは揺らして楽しませてくれた。






「んっ……くぅっ……はぅっ♡」


 ギルドマスターの部屋をしっかりと施錠してから俺が椅子に座り、その俺の膝の上にエルティーナを乗せて――後ろから思う存分にメロンを堪能中だった。


「君……なんでこんなに上手いの?」


「大好物なんで♪」


 実際にはアイーシャとセリーナ相手にいつも揉んでいるのでメロン級の揉み方には慣れているというだけだが。


 ちなみにエルティーナのメロンはアイーシャともセリーナとも違った感触で、感覚としては2人のメロンよりも柔らかく感じた。


「し、仕方ないでしょう。私、今年で38なんだから……維持するのは大変なのよ」


「マジで?」


 この容姿で38とは、どんだけ凄いアンチエイジングを施してきたのか。


 というかエルティーナと同期ということはギルドマスターのおっさんも38なのか?


 確実に40代だと思っていたわ。


「あ……はぁっ♡」


 どうやら本人は少し垂れ気味だと思っているようだが、服の上から俺が揉む分には何の問題もない。


 問題があるとすれば……。


「んぅっ♡ くぅっ♡」


 だんだん発情して色っぽい吐息を吐き出し始めた女の方。


「し、仕方ないでしょう。凄く……久しぶりなんだから」


「ほぉ」


 こんな立派な身体を持て余しているとは勿体ない。


 その後、結局エルティーナは我慢が出来なくなって机にうつ伏せになって俺を誘った。


 勿論、俺に否があるわけもなく美味しく頂かせてもらった。


「~~~っ♡」


 エルティーナは必死に口を押えて声が漏れないように我慢していたが、ひょっとしたらギルドマスターの執務室が防諜の為に完全防音仕様だと忘れていたのかもしれない。


 終わった後に聞いてみたら真っ赤になって――エルティーナの家に連行されて沢山仕返しをされた。


 久しぶりというのは本当だったみたいで、感じすぎて早々にダウンしてしまうのが可愛かった。


「大人の女性に……可愛いとか言っちゃ駄目よ」


 エルティーナはそんなことを言った後、小声で『本気にしてしまうじゃない』とか呟いていたので、またここには遊びに来ることにしよう。




 ◇◇◇




 その後、後処理の為に何日か滞在することになったのだが、その間にアイーシャとセリーナが玄関先をウロウロし始めたので転移魔法で交互に戻って慰めることになった。


 2人とも性欲よりも寂しさが募った結果なので思っていたよりは搾り取られなかったが、それでもなかなかハードな夜が続いた。


 更に帰還前にエルティーナからもお誘いを受けてハッスルしたら翌日にこっそりと彼女の家の合鍵を渡された。


「か、勘違いしないでよ。君みたいな有能な冒険者を私の身体1つで引き留められるならお得だって思っただけなんだから」


(まさかのツンデレきたぁ~)


 年齢的にはきつい気がするが、可愛いので俺的にはOKだわ。




 ◇◇◇




 そうして再び2週間を掛けてリセの町に戻って来てギルドマスターに経過を報告した。


「知っていますか? 本来バジリスク3体とコカトリス2体と言ったら国が軍隊を出すレベルの案件ですよ。その対価をメロンで引き受けるとは……豪気ですねぇ」


「熟れたメロンも最高に美味しかったわ」


 これに関しては紹介してくれたギルドマスターにグッジョブだと言わざるを得ない。


「容姿は君好みだと思っていましたが、ここまでストライクだとは思っていませんでした。年上で美人のメロンなら大抵OKなんですね。覚えておきますよ」


「また今回みたいな案件なら大歓迎だけどな」


「……ちなみにエルティーナには娘がいて、今は魔法学院に通っているという話は聞いていますか?」


「マジで?」


 今度イセリアに問い合わせてみるしかあるまい。


 エルティーナの娘が何歳なのか知らないが、エルティーナの娘である以上メロンに育っている可能性は皆無ではあるまい。


「一応言っておきますが、まだ10歳前後なのでメロンではないと思いますよ?」


「……なんだ」


 一気に興味が失せたわ。


 エルティーナの娘というなら優遇してやっても良いが、それはあくまでエルティーナのおまけ要素でしかない。


 セリーナに気兼ねなく接することが出来るようにイセリアに魔法を教えているのと同じパターンだな。


 流石にアイーシャの息子は探しようがないが。


「ともあれ、お疲れ様でした。彼女には借りがあったのですが今回の紹介でチャラに出来そうで助かりましたよ」


「俺への報酬は?」


「彼女を紹介してあげたじゃないですか」


「むぅ。好きに使われたようで気に食わないが、特に欲しい報酬も思いつかんから……オークロードの時と合わせて貸し2にしておく」


「あはは……」


 ギルドマスターは乾いた笑い声を上げていた。


 ぶっちゃけ、このおっさんに支払える報酬を考えると俺が欲しいものとか持っているように思えないんだよねぇ。


「そういえば……おっさんは結婚したり娘がいたりしないのか?」


「少なくともメロンの妻や娘はいませんねぇ」


「ちっ」


 やはりメロン級となると早々居るもんじゃないか。






「おかえりなさいませ♡」


 そのまま家に帰ったら玄関先で俺を待ち受けていたアイーシャに抱き着かれて大歓迎された。


 寂しさを埋めるようにぎゅ~っと強く抱き着いてきて、俺の存在を確認して安堵しているようだった。


(やっぱり馬車で移動って面倒だよなぁ)


 町とかに滞在中の時は気兼ねなく転移魔法が使えるのだが、馬車で移動中の時は御者がいるので長時間いなくなるわけにはいかない。


 馬車の速度は歩きと変わらないわけだし、次からは無理を言っても歩きで出発する演出をして途中から【推進力場フォース・ドライブ】で飛んでいくことにしよう。


 既に拠点が3箇所あるので、そこに交互で滞在すれば移動時間も演出出来るだろう。


「~♪」


 俺がそんなことを考えている間に、やっとアイーシャは寂しさを解消出来たのか俺の腕の中で擦り寄るようにして身体を擦り付けてきた。


 今夜も激しい夜になりそうだ。



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