第9話 『2つ目のメロンを手に入れる!』

 

迷宮ダンジョン】で目的の物を手に入れた俺は早速転移魔法で【迷宮ダンジョン】を脱出してセリーナの治療を再開することにした。


 ぶっちゃけ、これだけの薬品が揃っていればコンの治療などなくても普通に回復しそうだと思ったのは内緒だ。


「それで攻略の方はどうなりましたか?」


「…………」


 それより問題はニコニコしながら俺に成果を聞いてくる、このおっさん。


 そりゃ紹介状を書いてもらったりして手助けは助かったのだが、それでも成果を報告するのは色々な意味で遠慮したい。


「ちっ」


 とはいえ、恩を仇で返すのはどうかと思うので【迷宮ダンジョン】で手に入れた魔石と用途不明な鉱石だけを見せることにする。


「ほぉ。これは素晴らしい大きさの魔石ですねぇ。この色はミスリルの原石に……こっちの色は恐らくオリハルコンの原石ですかねぇ」


 俺にとってはどうでも良い鉱石だったが、おっさんにとっては貴重な金属の原石だったようだ。


「オークションに掛ければ全部で白金貨300枚……いや500枚にはなるかもしれませんねぇ」


「……マジで?」


 なんか想像以上に高値が付いたんですけど。


「非常に希少な金属の原石ですからねぇ。勿論、加工する為には優れた技術を持った鍛冶師……ドワーフの鍛冶師が必要になるでしょうが、それを含めても欲しがる金持ちは沢山いるでしょうからねぇ」


「へぇ~」


「仲介料2割でオークションに出品しますが、どうでしょうか?」


「ぼったくり過ぎじゃね?」


「周囲の反対を押し切って紹介状を書いた甲斐があるというものですね」


「うぜぇ」


 結局2割で押し切られてしまった。






 セリーナの治療の方は順調といえば順調なのだが、一旦治療を中断して【迷宮ダンジョン】攻略をしていたので結局5日は掛かることになってしまった。


「やべぇ。そろそろアイーシャが爆発しそうだ」


地図魔法マップ】のマーカーでアイーシャの現在地を確認すると、家の玄関の前を行ったり来たりウロウロと歩き回っているのが確認出来る。


 恐らく、俺が帰ってきたら直ぐに出迎えられるようにという行動なのだと思うのだが、往復で1ヶ月は掛かるって言っていた筈なのに、まだ3週間も経ってないんですけど。


 これはイカンと思ってギルドマスターのおっさんには悪いと思うが無断で一時帰宅することを決意した。




 ◇◇◇




 干からびるかと思った。


 いや。アイーシャさんってば俺の姿を見た途端に抱き着いて熱烈なキスで歓迎してくれて、屋外だというのにそのまま始めようとするんだもん。


 意地でも離さないという風にしがみついたアイーシャを抱き着かせたまま玄関から家の中に入り――そのまま玄関で始める羽目になった。


 結局そのまま3日間の間、1秒でも俺を離すまいとするとアイーシャを跳ね除けることが出来ず延々と搾り取られ続けた。


 これは本気で魔力を精力に変換させる魔法が必要だと思ったもん。


 今回ばかりは本気で死ぬかと思った。






 そうして再び泣いて別れを惜しむアイーシャを必死に宥めて、やっと王都に戻ってきたわけだが3日も留守にしたのでギルドマスターのおっさんにこってり説教された。


 流石に今回は俺が悪いと思ったので素直にお説教を聞く羽目になったのだが、今後アイーシャを長期間放置するのは駄目だと悟ったので内心ではちょくちょく帰ろうと思っていた。


「きっと君は女で身を持ち崩すタイプですね」


「…………」


 お説教の最後に言われた言葉が1番効いた。




 ◇◇◇




 色々な意味で体を回復させる為に宿の部屋で休んでいるとノックと共に部屋の扉が開かれてイセリアが入ってきた。


「あのっ! お母さん……どうなりましたか?」


「……もうちょっとだ」


 アイーシャに搾り取られていた3日間の間にもコンはセリーナの治療を続けていたのでもう直ぐ約束の5日が経過する筈だ。


 コンの話では手に入れた薬品が良質だったとかで少し期間が短縮出来るとか言っていたし、本当にそろそろだろう。


《マスター。隔離対象の修復が完了いたしました》


 なんて思っている間にセリーナの治療が終わったようだ。


「終わったみたいだな」


「え?」


 呆けるイセリアを無視して俺は早速治療の終わったセリーナを【収納魔法アイテムボックス】の中から解放してベッドの上に出す。


「……あれ?」


「な、なんでお母さん裸なんですかぁっ!」


 だがベッドの上に出したセリーナは何故か全裸だった。


《修復に邪魔な装備はパージさせてあります》


 どうやらコンが治療の邪魔だからと脱がせてあったらしい。


「ん……んぅ~ん?」


 そんなことを言っている内にセリーナの意識が回復して目が開かれ翡翠のような深緑色の瞳が露見した。


「ここは……私は……?」


収納魔法アイテムボックス】に入る以前に病気で意識を失った時点から記憶がないのか混乱しているようだが……。


「きゃぁっ!」


 自分が全裸だということに気付いたのか慌てて近くにあった毛布で体を隠した。


「お母さんっ!」


「あ」


 だが、そんなことはイセリアには関係なかったのか元気になった母親を見て我慢出来なくなって飛び込むようにして抱き着いた。


「イセリアちゃん」


 泣きながらしがみついているイセリアの姿を見て少し冷静になったのかセリーナはイセリアを抱きしめ返して――部屋にいる俺に気付いた。


「あのぉ……」


「とりあえず飲み物でも持ってくる」


「あ、はい」


 混乱しているセリーナに時間を与える為に俺は部屋から出て飲み物を準備することにした。






 30分後。


 少しだけ混乱から回復し、落ち着きを取り戻したセリーナは俺ではなくイセリアから事情を聞いていた。


 いや。俺が説明しても良かったんだがセリーナからすれば初対面の男ということになるので最初はイセリアに任せることにした。


「そうなの。まさかエルフ病に掛かって意識が取り戻せる日が来るとは思っていなかったわ」


「……エルフ病?」


「あ、はい。エルフのみに発病すると言われている不治の病のことです」


 セリーナはイセリアにはフランクな言葉遣いだが、俺に対しては丁寧な言葉で対応する方針のようだ。


「この病気の厄介なところは初期症状が分かりにくく疾患したと直ぐには分からないことなんです。症状が進むと直ぐに自覚出来る病状が出るのですが、私が気付いた時にはもう動くことも話すことも出来なくなっていて……あの時はもう2度と起きられないと覚悟していました」


 イセリアの前だから覚悟していたと言うが、本当は絶望していたという方が正しいのだろう。


「だから、まさか再び目を覚ますことが出来るとは思ってもみませんでした。本当に……ありがとうございました」


 涙目で俺に礼を言うセリーナはイセリアの視線がなければ泣き出していても不思議じゃない程に身体を震わせて感動しているようだった。


「まぁ、エリクシルに万能薬なんて薬まで使ったからな。これで目を覚まさなければ大損するところだった」


「…………え?」


 だが俺が挙げた薬の名前を聞いて凍り付いてしまった。


「わ、私の為に、そんな高級なお薬を使っていただいたの……ですか?」


「高級なのか?」


「私の知る限り、エリクシルというお薬を手に入れようと思ったら白金貨130枚、万能薬は白金貨60枚は必要と聞いたことがあります」


「そうなのかぁ~」


 俺が【迷宮ダンジョン】で手に入れてきた薬品は想像していたよりもずっとお高いお薬だった。


「む、娘だけは! イセリアちゃんだけは勘弁してあげてください! 私は……どうなっても構いませんからっ!」


 で。身体を張って娘を守ろうとする母の愛は素晴らしいと思う。


「まぁ、文字通り身体を張って恩を返してもらおうか」


「……お手柔らかにお願いします」


 まぁ、俺は3日間もアイーシャに搾り尽くされた後なので完全に賢者タイムの真っ最中で性欲なんて残っていないのだが、ともあれ王都に拠点を用意するので管理を任せようと思う。




 ◇◇◇




 再びギルドマスターの紹介状を持って王都の不動産屋に家を紹介してもらい、そこそこの物件を購入して家具や必要品を揃えて搬入を待っている間、俺はセリーナの事情とやらを聞いておくことにした。


 セリーナはエルフなので見た目とは裏腹に現在46歳で、元はエルフ王国の貴族だったが人間の男と駆け落ち同然に――というより駆け落ちして人間の国に逃げてきたのだそうだ。


 最初の頃は夫の稼ぎもあり、細々とした生活だったが夫婦中も良好で幸せな毎日を送っていたそうだ。


 だがセリーナの美しさが貴族に気に入られてしまい、妻を渡すくらいならと再びセリーナの夫はセリーナを連れて逃避行に出たらしい。


 逃避行の中、セリーナが妊娠していることが発覚して――だがお祝いを上げる暇もなく移動を余儀なくされた。


 そうしてセリーナがイセリアを産んだ時には既にセリーナの夫は疲れ果てていたそうだ。


 結果として、ある日セリーナが朝目を覚ますと――夫の姿が消えていた。


 事件性を疑うよりも、夫が自分を置いて逃げたことに納得してしまったとセリーナは言う。


 それくらい逃避行の旅は辛い毎日だったそうだ。


 1人でイセリアを育てなくてはならなくなったセリーナは以前とは比べものにならないくらい貧しい生活を余儀なくされた。


 時には涙を呑んで身体を売ってお金を稼いだ時もあったが、それでもセリーナは自分なりにイセリアを立派に育ててきたと自負する。


 恐らく本人が語る以上に身体を売る頻度が高かったのだろうが、それを指摘するつもりはない。


 で。この王都で暮らし始めて何年かして身体の調子を崩してしまい、自分がエルフ病に掛かってしまったことを自覚した時には既に手遅れで意識を失って――気付いた時には俺に助けられていたというわけだ。


「人に歴史ありって奴かねぇ」


「御主人様は哲学的ですね」


 セリーナが俺を御主人様と呼ぶのは俺が買った家を管理する為にメイド服に身を包んでいるので、その方が【らしい】という理由だった。


 呼び方はどうでも良いがエルフメイドは素晴らしい。


 昨夜、早速イセリアには内緒でお相手してもらったが、まさしくアイーシャに勝るとも劣らない素晴らしい抱き心地だった。


 いつかアイーシャとセリーナの2人に挟まれてサンドイッチにされてみたいと本気で思ったくらいだ。


「そういえばセリーナは精霊魔法って使えるのか?」


「精霊魔法はエルフの中でも特に精霊と相性の良い者が精霊と契約して行使出来るようになる特殊魔法です。相性は勿論ですが精霊と出会う奇跡のような幸運がなければ精霊魔法を扱えるようにはなりませんよ」


 使えないらしい。


 セリーナの身体から漏れる魔力は青色なので水の精霊と相性が良いと思うのだが、そもそも水の精霊なんて何処に行けば会えるのかなんてエルフですら知らない。


 ちなみにイセリアは不思議なことに赤と緑の両方の色の魔力を持っていた。


 これが要するに2つの属性と相性の良い選ばれた魔力の持ち主ということなのだろう。


「折角だしイセリアを弟子にして俺流の魔法でも教えてみるかなぁ」


「それは素晴らしいと思います!」


 ポツリと呟いたら想像以上にセリーナが話に食いついてきた。


「な、なんか随分と乗り気だな」


「それは……白金貨200枚近い借金を背負ってしまいましたから。御主人様に御恩返しはするつもりですが、イセリアちゃんが魔法を使えるようになれば、より御主人様のお役に立てるかと思います」


「あ~……」


 借金はとても返せる金額ではないので俺が死ぬまで家の管理をしてもらうが、それ以上は気にするなとは言ってある。


 だが白金貨200枚近い借金を少しでも返そうとセリーナは頭を絞って考えているらしい。


 まぁ、いくらセリーナが極上の女とは言っても白金貨200枚の価値があるかどうかと言われれば疑問だしな。


 ぶっちゃけ白金貨200枚出せばセリーナレベルのエルフをダース単位で愛人に出来るだろう。


「あっ♡」


 だが俺は、それでもセリーナが欲しかった。


 イセリアを追った先でセリーナを見つけて、その病を治すために【収納魔法アイテムボックス】の中に入れた時――あの時から既にセリーナは俺のものだと確信したのだ。


 正確に言えば俺の女にすると決心したというべきか。


 だから【迷宮ダンジョン】にも迷わず潜ったし、高価な薬だと知っていても迷わず使った。


 白金貨200枚弱?


 その程度の出費でセリーナが手に入るなら安いものだ。


「ご、御主人様ぁっ♡ こんなに明るい内から……イセリアちゃんにバレちゃいますよぉ♡」


 そのメロンの如きおっぱいをメイド服の上から揉み解しながら俺はセリーナの長いエルフ耳を甘噛みする。


「はぅっ♡」


 全てのエルフがそうなのかは知らないが、少なくともセリーナは耳が非常に敏感だ。


 そうして耳を甘噛みし続けて――セリーナが腰砕けになったところでベッドの上に押し倒した。




 ◇◇◇




「いやぁ~。お金ってあるところにはあるものなのですねぇ」


 後日、ギルドマスターが俺を訪ねてきて大金の入った袋を置いて行った。


 袋の中には白金貨560枚というとんでもない金額が入っていて、それを歩いて持って来たギルドマスターの頭を疑う羽目になった。


「仲介料は2割だったか?」


「あ。それはもう抜いてあるから、それはそのまま君のものですよ」


「……一体いくらで売れたんだ」


 まぁ、普通に計算すれば白金貨700枚ということになるのだが、それを考えると仲介料で白金貨140枚も持っていったのだからボッタクリにも程がある。


「そういえばオークロードを討伐した時の報酬が……」


「さぁ、用事は終わったから私は帰るとします!」


 思い出したことをポツリと呟いたら速攻でギルドマスターは帰って行った。






「あれ? お客様は?」


 ギルドマスターが帰ってから直ぐに部屋に入ってきたのは幼女エルフメイドと化したイセリアだった。


 イセリアもセリーナと同じく王都の拠点を管理すべくメイドとして働くことになっていた。


 だからお客様にお茶を持ってきたみたいだが一足遅かった。


「ふぅ……お茶美味い」


 俺はイセリアが持ってきたセリーナの淹れたと思わしきお茶を飲みながらメイド服姿のイセリアを眺める。


 普通に可愛いとは思うが俺はロリではないので食指は動かない。


 セリーナの娘なので後10年もすれば良い女になる可能性が高いが、セリーナがエルフなので10年後も十分現役だろう。


 俺がイセリアに手を出す日が来るのかは未知数だった。


「ごしゅじんさまっ! そういえば私に魔法を教えてくれるって約束は?」


「……セリーナに聞いたのか?」


「うん!」


 セリーナにしては少々口が軽く思えるが、これは恐らくイセリアに魔法を教えるという約束を反故されない為に故意に口を滑らせたのだろう。


 まぁ、厳重に口止めをしておけば大丈夫か。


「それじゃ、まずは身体の中の魔力を感じるところから始めるか」


「はい、ごしゅじんさまっ!」


 俺はイセリアを焦らずじっくりと教育していくことに決めた。


 まぁ、口の軽いセリーナには後でエッチなお仕置きをする予定だけど♪






 その夜、俺はセリーナに溺れた。


 お仕置きするつもりだったのに、逆に捕まってセリーナの身体に溺れることになってしまった。


 イセリアの年齢から考えてセリーナの夫が逃げて10年近く経っている。


 その間、セリーナはお金の為に身体を売ることもあったが、本当の意味で快楽に溺れることが出来る余裕などなかった。


 だからというわけではないが今のセリーナはタガが外れている。


 当時のセリーナは逃げた夫に恨み言を言う余裕などなく、あらゆる感情を押し殺してイセリアを育てる為に色々な物を捨ててきた。


 それが今、やっと心にも身体にも余裕が出来たことでリミッターが外れてしまった。


 夫は生きているかもしれないが逃げたので文句を言われる筋合いもなく、お金の為に身体を売る時のように後ろめたさを感じることもなく、イセリアを飢えさせてはいけないと自分を追い込む必要もない。


 しかも相手は自分の命を救ってくれた恩人で、自分とイセリアに仕事と衣食住を提供してくれた主人で、娘の魔法の師匠で、恩返しということで何の遠慮も必要のない相手だ。


 俺もセリーナの身体に溺れたが、セリーナもなんの遠慮もない快楽に溺れていた。


「~~~っ♡」


 もう何度目かも数えていないが再びセリーナの身体は快楽に果てて――それから精も根も尽きるまで延々と俺を搾り尽くした。


(だから、なんでこの世界の女は俺の限界まで搾り尽くすんだよぉ)


 ちょっとした愚痴を少しだけ漏らして俺は気を失った。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます