Calling22 変装
「オペレーターじゃねえか!? お前まさか出張先って」
「はい。ここに
「てことはさっきの顔は……」
「それはデベロッパーに作ってもらった変装マスクです。なかなか便利ですよ、コレ」
そういってマスクを指先でくるくる回しながらオペレーターは話を続ける。私が拉致される前にコイツはこの研究所の位置をある程度把握していたんだと。
んで、この研究所へ事前に
オペレーターの事なんで当然の如く最初からエリート幹部候補だった訳だが偶然コンピューターウイルスを駆除、対策した事から特務官になったらしい。
はーあ、コイツは全く……
「おいオペレーター、お前の潜入作戦は分かった。でもな、カイトを一人ぼっちにするのは可哀想過ぎるだろ。ヴェインも入院してるし」
「カイトくんの事になると本当に心配性ですね。大丈夫ですよ。カイトくんなら私が残したおもちゃで楽しんでる筈ですから。そろそろゲームクリアする頃でしょう」
「はぁ?」
ゲームクリア? なんだそりゃ……
――ピリリリリ、ピリリリリ
「うおっ、カイトから通信だ。はいはーい」
『ケイト! Lの居場所、分かったよ!』
「マジか! で、どこに?」
『例のセキュリティエリアです! かなり広いエリアですがそこを転々としている様で』
――パチパチパチパチ
「はい、よく出来ました。所要時間も問題なし。むしろ上々です」
拍手と共にオペレーターが言う。まさかおもちゃってのは……
『えっ! オペレーターさんが何故そこに!?』
「それはですね……ここが出張、もとい潜入先だからですよ」
『えー! じゃあこのセキュリティエリアはオペレーターさんが?』
「はい。カイトくんが暇にならないように作ってみました」
『なんだぁ……どうりで特別難しい訳だよ。なにかおかしいとは思ったんです、ここだけ強固なのは』
はー、ホントにオペレーターには呆れるぜ。潜入して情報かっぱらった挙句カイト用にセキュリティ弄っておもちゃ作ってんだもん。変態だわ。
「オペレーター、今度から潜入任務はお前がやれば?」
「いえいえ、私では準備に時間がかかりますので」
「んあ? その言い草は私が準備無しで突っ込んでく様にも聞こえるんだが」
「ふふ、どうでしょう」
あー腹立つわー。こういう所があるんだよなぁオペレーターは。
まぁいいや、とりあえずLの居場所についてカイトに聞くとしよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます