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あれから暫くして、私は帰った。入手した情報によればあの研究所には支所があってそのどれかに「L」がいる、或いはねぐらにしているだろうとの事らしい。
おや? 部屋でボーッとしてたらカイトが来た。
「ケイト……大丈夫?」
「ああ、まぁ大丈夫だ。『L』を探して戦いたい気は微塵も薄れてないぜ」
「それならいいんだけど……やっぱり心配なんだ。ケイトは確かに強いけど幾らなんでも今回のアレは……」
カイトは優しいなぁ。あの一件について心配してくれてる。
「そりゃあ、確かに腹は立ったし何かやるせないってのか? そんな感じもしたけどよ」
「……」
「ま、それはそれ、これはこれってな! 引きずっちゃいねぇよ」
「そっか……だよね、ケイトならそうだよね!」
「おう!」
そうさ、引きずりゃしねぇ。引きずる意味もねぇ。クソ共は消したし、私の血も全部飲んだ。だからもう消化済だ。
これを蒸し返すとすれば「L」とやらの出方次第だろうな。
「あーまぁなんだ、辛気臭くなるのもヤだし一杯いくかぁ!」
「そうですね! ヴェインさんが帰ってきたら一緒にいきましょう」
「だな!」
とりあえず一旦デカい仕事が終わったんだ、パーッといこうパーッと!
――
組織内オープンバーにて。
「「「かんぱ~い!」」」
うん、乾杯はやっぱ良い! 最高だ!
「すまんなぁヴェイン、私が出てる間他の仕事任せちまって」
「いいんですよ、大したものも無かったですし。その『L』とやらの情報収集も兼ねてましたから」
「ボクも調べてたんですけど進展は微妙です……」
「はー、やっぱりか」
私があの研究所ブッ飛ばして帰ってくるまでの間、仕事は全部ヴェインに行ってた。今回は帰りの足が無くて遅くなっちまったんだ。ついでに帰りながら情報収集もしてたんで余計に。
「帰ってきた時のケイト、なんだか観光帰りみたいでしたよ」
「土産物を山の様に潜水艦に積んできましたもんね……」
「あー、いやなんだ、遊んでた訳じゃないからな。あははは……」
「まあそれでワールドワイドな飲み会が出来たのはいいですが」
「ていうかどこから潜水艦盗んできたんです?」
「んーまぁ適当なちっこい国で友達になった奴からちょろまかしたんだよ」
あの手の
「全く貴女というのは……」
「まぁまぁ取り敢えずそれは置いといて……」
「ヴェイン、ここに来る前言ってた情報ってなんだ? 『L』関係か?」
ヴェインは何か掴んだらしい。
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