PM1:13
「では、他の魔術書に関してですが。一般人が保有している魔術書のほとんどは、禁書を始めとした力ある、あるいは由緒正しき魔術書のレプリカ……偽物です」
「……って事は、世界にはネクロノキコンだとかネクロノミコン? だとかを持っている人がたくさんいるって事ですか?」
「そういう事ですね。ちなみに、私が持っている魔術書はレメゲトンのレプリカ、レメゲトソです」
……文句があるわけじゃないが、レプリカだろうが偽物だろうが、もう少しネーミングセンスをちゃんとして欲しい気がする。字面だと似てるんだろうが、発音したら違和感が半端ない。
「本来なら、有力な魔術書を列挙して解説していきたいのですが……残念ながら、もうそろそろ時間です」
「時間って……あ、確かにもう昼休憩が終わるな」
昼休憩が終わるのは1時20分。屋上から教室に戻るだけで数分は掛かるし、もうそろそろ切り上げた方がいいだろう。
「という事で、今日はこの辺りで。いかがでしたでしょうか? 三崎君」
「ああ、勉強になった。ありがとな」
「ふふ、どういたしまして」
気が付けば、先生はいつの間にか生徒会長に戻っていた。おかしいな、メガネと教鞭はそのままなのに。
あの2つのアイテムで先生になってたと思ったんだが、違ったんだろうか。世の中は不思議な事でいっぱいだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます