人物紹介(ネタバレ込み)②それぞれの町と住人

【ハイカリクの街】

ロクサレンから最も近い繁華な都市。

学校や店、ギルドが揃っており、地方の中心的な役割を担う。


○ギルドマスター(ガーナス): ハイカリクの冒険者ギルド、ギルドマスター。剣士。赤い髪とヒゲにいかつい顔のゴツイ男。50代。顔も口も態度も悪いが情が厚く、それを他へ悟られないように振る舞う。元々の気性もあり、自分が悪者になって他を守ろうとしがち。事務仕事はめっぽう苦手でサボりがちなため、ジョージとよくケンカする。


○サブギルドマスター(ジョージ): ハイカリクの冒険者ギルド、サブギルドマスター。30代。見た目も中身も金髪ロングヘアの美女だが、生物学的には男性。事務仕事の苦手なマスターの代わりに実質ギルドを運営している敏腕サブ。美しい、かわいい、かっこいい、総じて外見が素敵だと思うものに対し、スキンシップが激しいのが玉に瑕。


○シーリア: 幻獣店の店長。日焼けした肌にベージュの長髪をポニーテールにしている女性。露出が多い割に健康的でスポーティ。Bランク冒険者で従魔術師。従魔契約をしている幻獣には偵察・気配察知等の非戦闘用相棒森跳鼠フォリフォリのルル、戦闘・移動用の従魔バイコーンのライラ等がいる。幻獣好きが高じて店を開くようになった。手先も器用で加工師の真似事やルルの衣装を作ったりすることもある。


○プレリィ: 宿屋兼食事処『鍋底亭』店主の森人男性。淡い緑の瞳と髪、森人なので見た目は25歳くらいに見える。最高の料理を作るが、それ以外がサッパリ残念な人。料理の時だけはきりりとしているが普段は光合成しているのかと思うほどにのんびりと全てに無頓着。魔法使いだが基本的に料理にしか魔法は使わず、カウンターで寝ていることが多い。キルフェのおじに当たる。


○キルフェ: 宿屋兼食事処「鍋底亭」を切り盛りする、森人の華奢な美人。ただし中身は肝っ玉母さんそのものな豪快で勢いのある性格で、外見がそれに伴っていない。淡い緑の髪をゆるく編んで垂らしており、見た目は20歳くらいに見える。経営に全く興味のないプレリィを見かねて店を手伝い、半ば女将状態となっている。魔法使いであり、ひょんなことから店の合間に冒険者として『草原の牙』のパーティへ入ることとなった。


○キルギス伯: ヌートリア地方、ハイカリクの街を治める貴族。まず登場しない。


●学校関係

○メリーメリー先生: 森人の女性。淡い緑の瞳と髪。子どもと間違われる幼い容姿で、誰よりも子どもっぽいが先生の中では最年長。いざとなったら前に出る強さも持っている。ユータのクラス担任、雷魔法が得意な魔法授業担当。


○マッシュ先生: 先生の中で一番若手のためか、誰に対しても「~ッス」と話すクセがある。態度は柔かいが体育会系の熱血漢。童顔マッチョ男性。爽やかに暑苦しい。武器を使った戦闘・体術関連の授業担当。アクの強すぎる先生たちの中では割と常識人に見える。


○メメルー先生: 30歳に近いが小柄でかわいらしい女性で、幼く見える。砂糖菓子系のふんわりした先生。見目の通り小さくてかわいいものが好き。だけど魔法生物ならグロくても好き。薬学・魔物と魔法生物の授業担当。ユータの育てたプチマンドラに惚れ込んでもう一体育ててもらった。ジュリアンティーヌと名付けてかわいがっている。


○ツィーツィー先生: やせ形で長身の中年男性。子どもにも厳しい先生だが自分の知識欲には甘々。貴族学等文学系統の授業担当。いかにも堅物だが服装は奇抜。一応はブランド物らしい。ユータの存在に色々と知識欲を刺激され、実験動物的な興味を持っている。


○ロロ先生 一般人っぽく目立たない女性。知的で生徒想いだがやっぱり目立たない。異端揃いの先生の中で、思考が一般的で普通すぎてむしろ異端。攻撃以外の魔法、加工の授業担当。


○校長 エルフの高齢女性。見た目は若い美人だが話が長くて残念な人。



○テンチョー(テンタリーズ): ユータと同室になったしっかり者で優秀な少年。四角四面な所があるが、責任感も厚く面倒見のいい苦労人。この世界においても成長は早い方で身長は平均よりも高く思考も大人なため老けて見える。魔法使いだが、割と身体も鍛えている。真面目なので。実家は店をやっており、ミーコという生き物を飼っているらしい。Dランク冒険者で、最長の7年まで在籍し、卒業となる。


○アレックス: ユータと同室の先輩で、テンチョーの2つ下。ノリは軽いが優秀で人望も厚い人気者。面倒見はいいが態度が軽いためユータにはあまり重要視されていない。チャラ男の仮面に隠れて色々と気を回す策士な面があり、まず内面を見せない。しかしテンチョーには見抜かれており、時折仮面を脱いだ姿を見せているらしい。


○ロッテ

 アイダ

 ダン: クラスメイト。初めての実地訓練で同じ班になった3人。個性豊かな面々でユータを振り回していた。


○マイケル

 デージー

 チェルシー: ユータと同じクラスの魔法使い組。ユータとの秘密特訓で一気に実力と料理の腕を上げた。同時に、ユータ独自の変な魔法も覚えた。



【バスコ村】

ヤクス村から一番近い小さな村。漁村。


○ガナおじさん バスコ村の漁師。漁師の顔役的存在でセデスが幼い頃よく遊んでくれていたらしい。


○バスコの村長 後光を放ちそうなほど人の良いおじいさん。そろそろ引退を考えていたが、近年蟹やお魚フライの人気により馬車馬のように働く事態となっている。実はカロルスが就任当初の、領主の仕事を支えてくれた人物。



【ガッターの町】

小さな村しかないロクサレン地方では一番大きな町。ヤクス村から馬車で半日ほどの距離にある。

ニースたちの故郷。


○タータ: なりたて冒険者の少年。ゴブリン村の事件の際、瀕死の状態からユータに救われた。その際魔法を使うユータの姿を『天使』だと思い込み、天使の御業をその身に受けた者として天使教を広める第一人者となっている。


○ミーク: なりたて冒険者の少年。タータ同様ユータに救われ天使教を広めている。


○ルビー なりたて冒険者の少女、他の子たちのお姉さん的存在。責任感が強く、ウミワジ事件の時に身を挺して他を逃がそうとした。


○カレア ユータがひとりでおつかいの際に馬車で会った女の子。両親がガッターで屋台を経営しており、ユータの入れ知恵で現在大繁盛のお店となっている。




【王都】

城の周囲を囲むように広がる貴族街・白の街と、赤・青・黄の街がある。白の街以外は、基本的に屋根の色はその町のカラーリングにすると決まっている。元々は平民街の区分けの意味しかなかったが、メインストリートがある中央の黄色の街が商店街化し、左右の赤青の街が住宅街化した。そのため黄色の街は貴族も訪れる。


○ガウロ: 近衛歩兵の副隊長、元Aランク冒険者でカロルスとは顔見知り。スキンヘッドに眼帯、山のような大男で大剣を所持し、どう見ても悪役のボス面。だが本来は回復術師。人の教育に長けており、外交用の礼儀作法も心得ている国からの信頼が厚い人物。孤児や見込みのある子どもを館のひとつで引き取り、一種の孤児院のように面倒をみている。


○ミーナ: ハイカリクでの子ども誘拐事件の際に知り合った。ミックの妹で、魔力があるため捕らえられていた。その後遠縁を頼って王都で生活するうち、ガウロの館で住み込み他の子のお世話や家事に従事している。しっかり者で、無茶しがちな兄を心配している。命の恩があるユータを神の使いだと思っている。


○ミック: 攫われたミーナを助けたい一心で、長く誘拐犯たちの下働きとして奴隷のような扱いを受けていた。幼い頃の傷が元で発声ができなかったが、ユータが治した。当時は栄養失調でやせ細り小さかったものの、王都で鍛えて見違えるほど成長している。真面目で、ユータのために力をつけようと毎度文字通り死ぬほどの努力をするため周囲に止められる。命だけではない恩をユータに感じている。ガウロの伝手でローレイの側使え兼右腕のような存在になった。


○ローレイ: 5人いる騎士隊長のひとり。プラチナブロンドの髪に秀麗な美貌の青年で、市井から絶大な人気を誇る。ただ中身はただの悪ガキレベル。剣の腕はたつが甘やかされて育った貴族の末子で規律を守らず言動もわがまま。ローレイがまともに動かないため、側使えのミックが右腕として戦闘以外をこなしている。


○シャラスフィード: 古からのヒトとの約束の通り、王都を守ってきた風の上級精霊。城で奉られていたが徐々に忘れ去られ、薄まった信仰のせいで当初は幼子の姿まで力を弱め消えかかっていた。王都全体を巻き込んだお祭りの開催をきっかけに信仰が戻り、現在は最盛期の青年の姿となっている。基本的にヒトの姿をとるが、鳥の姿になることもある。子どもっぽい自己中心的な言動が目立つものの、素直で約束を守り抜く誠実さも持っている。


○エルバート王: 賢王と名高い国王。程度の差こそあれ代々魔力視のできる血筋で、妖精を見たり精霊の声を聞くことができる。


○カン爺(カンジーム): 赤の街に工房を構える鍛冶師。武具から装飾までこなす中々の腕前。100年以上生きており、ヒト以外の血が混じっているのではないかと――ただ見た目がちんちくりんのため決してエルフではないと、噂されている。カン爺の工房に勤めていると異性とお付き合いできないというジンクスがある。タクトの父が以前工房で世話になっていた。


○サヤ姉: カン爺の工房で働く鍛冶師の女性。パワフルで積極的な性格。美人だがなぜか彼氏ができなくて焦っている。とりあえず粉を掛けておこうと守備範囲はとてつもなく広いが、工房の男性は範疇外らしい。最近はユータの影響で婿より嫁がほしくなっている。


○シルキス殿下、フィーネラ殿下、ルシフィード殿下 :現国王の子どもたち。



【ヴァンパイアの隠れ里】

いずこかのダンジョンの底にあるヴァンパイア族の町。古風な城と、ささやかな城下町で形成されている。ヴァンパイア族は強い生命力と種々の能力から、不死の魔物と誤解を受け迫害されていた。魔法は使えないが美しい容姿に長命で強靱な身体、コウモリへの変化や独特な転移魔法の能力をもつ、希少な部族。白髪に赤い瞳、牙があることが特徴。


○エルベル: とある事件のために唯一となったヴァンパイア族王家の血を引く孤独な少年。王家の血筋を特別視するヴァンパイア族のために、幼いながら王となった。不測の事態でユータを少女だと思っていたため、生涯ただ1人の伴侶に選んでしまい大事になりかけた。絶望から救われ、ユータとは親友となっている。

見目麗しい薄幸の美少年だが、中身は普通の多感な少年。経歴から人に寄りかかることを苦手とし、好意を感じるといたたまれず、すぐに赤くなる。


○グンジョー: エルベルの補佐をするヴァンパイア族の知的な青年。一見冷酷にも見える硬質な美貌で、見目の通り生真面目な性格だが、エルベルに対しては丁寧なのは口調だけ。エルベルを何より大事に思っているが、からかうのが好きでよく喧嘩になる。


○ナーラ: 諜報や外交を担当するエルベルの側近の1人。ヴァンパイア族の美しい女性。理性的で自制心が強いため面には余り出ないが、エルベル至上主義のため、彼のためなら何が犠牲になっても構わないと思っているふしがある。




【海人の里】

海人(人魚)の町のひとつ、王都がある場所。

海上部と海中部両方に町が連なっている。身分の高いものは主に海上部で過ごすことがステイタス。

海中でも地上でも発声可能だが、そのまま地上で発音すると独特の発音となってしまうため蔑まれがち。海人のウロコは良い素材になるため、大切な外交手段となっている。


○ナギ: 重症を負っていたところをユータに助けられた。その際水の魔石のみで作りだした槍が国宝『マレイス』と呼ばれている。クールビューティな海人最強の女戦士で、行動がイケメン。老若男女問わず高い人気がある。戦士長で、実は第三王女だが3番目の姫に意味は無いと思っているため基本的に戦士長と名乗る。高貴な身の上だが戦士として常に海中におり、姫として活動する気がないため発音は海中寄りで聞きづらい。


○ウナ: 小大臣という名のナギのお世話係。25歳前後。兵士として訓練は受けているが、戦闘は得意ではない。色白で優しい面立ちの青年。ナギには尊敬以上の想いを抱いているが、純朴で振り回されっぱなし。からかわれてはすぐに赤面してしまう乙女のような人。非常にお酒に弱い。


○ツナカム: 海人の城の料理長。見た目はいかつく野蛮だが気遣いは繊細。

○エピオル: 海人の馬車(船?)を牽く幻獣。アヒルとダチョウを混ぜたような姿の巨鳥で、水陸両用。



【妖精の里(森)】

妖精の住む森。広大な森の中に村が点在する。聖域と接する部分もあるらしく、天狐が守護している。

管狐も妖精とともに住んでおり、共生関係にあるらしい。

『妖精の道』と呼ばれるゲートのような魔法の通路を通ってたどり着く。


○チル爺: ユータの魔法の師匠、規格外の妖精魔法を教えた元凶でもある。たっぷりと髭をたくわえたおじいさんの妖精。480歳らしい。里の長老の1人。割とお茶目な性格で、毎度ユータの被害にあって泡を吹く気の毒な人。


○アルア・イナナ・ミルミル: ユータと友だちの幼い妖精トリオ。やんちゃざかりでチル爺の言うことを聞かずに怒られることもしばしば。それぞれ赤・黄・緑の光を帯びている。


○アヤナ: チル爺の奥さん。グレーの髪をひとまとめに編んで垂らし、あやめ色の瞳と光をまとった上品で切れ者の妖精のおばあさん。530歳であることは秘密らしい。最長老の側使えをしている。


○最長老:妖精界の大御所。高い樹上に居を構え、静かに最期の時を待っている。



【ゼローニャ】

雷鳴の大太鼓という巨大な滝が名物の町。近くにはダンジョンもあり、観光と冒険者の町として賑わっている。果物が名産。



【サラマンディア】

サラマンディモンという火山近くの町。温泉があり、観光の町として賑わっている。ダンジョンはないが、火山独特の魔物や素材が採れるため冒険者も多い。




【聖域】

世界樹の『道』を自力で見つけて辿ることで訪れることを許される。特別な生命の魔素が存在するらしい。世界樹を中心とした森が広がり、高位の幻獣や精霊が住んでいる。



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疲れた…

漏れがあれば教えて下さいね~! 神獣や冒険者たちはまた別の項目にします!

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