第67話 怒り④
「ありがとうございます」
マフィアのお婆さんにしっかり頭を下げてお礼を言った。
そして、床でのたうちまわっている新郎に目線を移す。
「おい!無視するなよ。どうしてくれるんだよ。僕のこの顔に…ぶへぇ」
また殴った。
「…き、聞いているのか。なぁ?僕はこの顔に傷が…ぶえぇ」
もう一度殴った。
こいつはいつまで経っても自分の事しか考えていない。
「…こん…な事したら、僕のパパが黙っていないから!おい、聞いてるのか?おいってやめろって…ぶえぃ」
これは勝手な俺の考えではあるが、今こいつが最も心配しないといけないのは桜井さんのことだと思う。それのに自分の顔ばかり気にしやがって!
こいつの一言一言が燃えるように怒っている俺に油を注いでいるような気がする。
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