第60話 桜井さんの行方① 

 …手紙が来た。

 【この前の観覧車での出来事を謝ったら許して、優希の場所を教えてあげる】

 と書かれていた。

 私は覚悟を決めてホテルの部屋を抜け出してマイケルくんの家に向かった。

 マイケルくんの家の門でインターホンを鳴らすと使いの者がきた。

 それからしばらく歩くとお城の様な家があった。

 この家に家族三人で暮らしているらしい。

 家に着くと顔を包帯でぐるぐる巻きにした顔面だけミイラ男みたいな人が出てきた。

 「…今日ってハロウィンでしたか?申し訳ございません。今お菓子は持っては…」

 「違う!これはお前のせいでできた怪我だ」

 この声はマイケルくん。

 顔面ミイラ男はマイケルくんだった。

 確かに顔を叩いたが大袈裟すぎじゃない。

 

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