第29話 ハワイで迷子⑤
「…だからさっきの怖い人たちだって倒してない。逃げてきただけなんだよ」
「…そうだったんですね」
初めは冗談そうな顔をしながら聞いていた夏穂だったが、真剣に話すと信じてくれたみたいだ。
これで、誤解が解けてよかった…
チュウ
ほっぺに柔らかいものが当たった。
夏穂の唇だ。
「な、ななな何してるの?!」
誤解は解けたはずなのに…。
慌てふためく俺に夏穂は照れなが言う
「私は別に優希さんが番長だから告白したわけじゃ無いです。それにさっきだって私をかばって先に行くように言ってくれたんですよね。恥ずかしいで何度も言いたく無いですけど、もう一度言います。私は優希さんのことが好きです」
…正直に言おう。こんな可愛い子に告白されて喜ばない男なんていないと思う。けど、俺には約束をした大事な人が…
「ヤット見ツケタ」
こんなタイミングでさっきの怖いお兄さんたちが来た。
「女モ一緒ジャナイカ」
このままではやばい。そう思っていたが、怖いお兄さんたちの後ろに妹思いのお兄ちゃんがすごく怖い顔をしている。龍樹だ。
龍樹は怖いお兄さんの肩をトントンとして、
「俺の妹を泣かそうとしてるのか?夏穂。こいつらにいじめられたんだな」
「うん。お兄ちゃん」
夏穂がそう言うと龍樹の顔がもっと怖くなり、
「覚悟出来てんのか?歯くいしばれ」
数分後
…妹思いのお兄ちゃんが怖い人お兄さんたちをやっつけました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます