「なんで、ここにいるんだ」

「…番長」

俺は、不審者…龍樹の妹の夏穂に出会った。

数十分前

みんなで桜井さんを待ちわせ場所で待っていた。

桜井さんのお昼休憩にみんなでお昼ごはんを食べようって約束をしたから、その待ち合わせ場所でみんなで待っている間に事件が起きた。

目の前でおばあちゃんがバイクに乗った2人組にカバンを取られたのだ。

俺は、みんなにおばあちゃんを見てもらい、バイクを走って追いかけた。

当然だが、人間の足でバイクに追いつくことは出来なかった。そして、道に迷った。

更に不幸は続きスマホを走っている途中で落としてしまった。

仕方なくトボトボ歩きさまよっていると不審者…夏穂を見つけたのだ。

「なんでここにいるかわからないが、とりあえずスマホ貸してくれないか？」

「いいですけど。なんで番長がここにいるんですか？」

そう言いながら、スマホを渡してくれた。が、電源ボタンをカチカチ押すも画面は、真っ暗のままだった。

「あれ、充電するの忘れてたみたいです」

夏穂も道が分からないらしく、二人で迷子になってしまった。

…俺は、この時気付いてなかったけど、実は、スマホの電池は切れていなかった。

夏穂が電源を落として電源ボタンを少し押すだけでは、点かなかった。

俺は、夏穂の策略にハマっていたのだ。

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