わたしには妹がいる

妹は毒団子を食べて死んだ

(何か落ちているな………)

そう思って口にした

勝手に拾って食べてしまったのだ

普段の妹だったらそんなことはしないが

減量中だった

最後の方はわたしたち家族を見る目つきが完全におかしくなっていた

きょとんとして

口の端から涎を垂らしていた

理由は恐ろしくて訊けなかった

わたしを何度か箸で突いた

そちらを向くと妹は不思議そうな顔をしていた

(食材が動いた)

だから毒団子を食べて死んでくれて本当に良かった

ほっとした

毒団子を置いたのはわたしだった

その提案は母のものだった

作成したのは父だった

家族みんなで力を合わせて妹を殺害した


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