母さんへ


わたしはケーキを刺し殺した

「うぎゃあー」

ケーキが悲鳴をあげたって皆、聞こえないふりをした

返り血が付着したので顔を拭った

それをぺろりと舐めろとあなたは言った

わたしは錯覚を正確に捉えたことにより追い詰められていった

昨日の続き

そこから始まる世界

しかし元を辿れば何もわかっていやしない

空っぽの上に高層建設物を築いている

多分、大丈夫だろうという思い込みと共に

この世界は狂っています母さん


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