さよならは要らない


きみが笑うとき

とても気持ちが良かったので

ぼくときみは

友達ではないけれど

いつか前世みたいなところで

絡めた指先の感触

親友

みたいなものだったのかもしれない

もしも

ぼくが方向性を見失って

迷子のよう暗い森をさ迷うのならば

きみは何も言わず

ただそこで見ていてほしい

落ちていくぼくを

狂っていくぼくを

忘れてしまうぼくを

そして明日の朝が来たら

何も無かったかのよう

きみはぼくのいない世界を歩いてほしい


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