おれがこの世界で負けるわけ


図書館の机で詩を書こうと思った

おれは無職だった

だからそれは良い案だった

何故なら図書館からは金を徴収されないからだ

おれは昼間から図書館に行くことにした

だがやって来たそこは沈黙がうるさかった

みんながみんなしーんとしていて

なんだか落ち着かなかった

変なことをしてはいけない変なことをしてはいけない

と言い聞かせ

神経を集中させ

とてもではないが詩を書く余裕など無かった

おれはすぐに席を立った

みんなは各々の机に向かい開いたノートなどに何かを書き込んでいる

おれは憂鬱になった


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