公園にて


逃げ場所なんて

何処にも無い

そんなことは

自分自身が一番わかっている

予定された場所へと向かう他ない

そこがどんなにくだらない場所だと思えても

それ以外など存在しないに等しいのだ

わたしの手の中で

コロッケパンは圧死している

意味なんて無い

何もかも自由だ

旗が風に揺れている

わたしはこの星に腰を下ろした

向かいのベンチにいる太ったおばさんは休憩中の鳩の上に座り込んだ

顔中から噴き出す汗を拭いながら

この世界にはどうやらわたしのよく知らないことある

自分だけがそこから取り残されたような気がした

だがわかったふりをしなくてはならないだろう

溜息をつくと立ち上がった

確実に狂っているこの世界で靴を頑張らせ


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