未来


昨日まで咲いていた花が

わたしの目の前で今、散った

何も出来なかった

自然現象だった

そういったことに思考を停止させろ

始めから用意されていた罠

ある晴れた日に

わたしは電車に乗って知らない町へと出掛けた

ポケットの中には希望とかいうやつが無造作に突っ込まれていて

でもそれはほんの少しの量だった

わたしは林檎を齧った

口から血が出た

「未来………」

それがどんな風に転がっていくのか誰にも検討がつかなかった


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