おもちゃ


数えきれないおもちゃに

わたしは囲まれていた

その一つ一つに

わたしは名前なんて付けることはなかったし

すぐに飽きて

また別の新しいおもちゃを買ってもらった

だがそれにもすぐに飽きて

放り投げるのだ

今ならわかる

あれは幸せと呼ぶべきことではなかったのだ

わたしは

たった一つの

かけがえのないおもちゃが欲しかった

けれど

新しいのを買ってもらって

思い出なんて

何一つ残らなかった


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