第62話 貴女の為の微かな真実を

 ドンドンと、嫌に耳につく程大きな音で扉が叩かれる音がする。

 一体、誰が自分の部屋のドアをこんなにも強く叩いているのか。

 同室のアリスは、未だ送り祭で祈りを捧げているはずだ。例え彼女が帰って来たとしても、この部屋の鍵は持っている。こんなにもドアを叩く必要など、ないはずだ。

 寝間着姿のシャーナ嬢は、不思議に思いながらもドアを開ける。


「はーい?」

「シャーナだな。アリスは何処にいる?」


 目の前には、銀色の髪を持つ美しい令嬢が制服姿で立っていた。


「あ、アリスですか?」


 同室のアリスに用があるのだろうか?

 しかし、彼女は先程も言ったが、送り祭にシスターとして参加しているため、この部屋に戻るには数日かかるはずだ。

 客人に対して無駄足となってしまった事は申し訳ないが、ここはお引き取り願う頂くしかない。


「あの、ごめんなさい。アリスは数日ここを留守にしています。帰ってくるのは、一週間程かかると思います」


 シャーナ嬢は、小さく招かざる銀色の髪の美女に頭を下げると、部屋のドアを閉じようとした。

 しかし、銀色の髪の美女はドアの隙間に腕を差し込み、シャーナ嬢のその可愛らしい小さくて細い首筋に、指を食い込ませる。


「きゃあああっ!」

「アリスがいないですって!?」


 銀色の髪の美女は怒りの余り、シャーナ嬢の悲鳴を消さんばかりの大きな声を出した。


「貴様、嘘をついているのではなかろうなっ!?」

「ほ、本当ですっ! は、離してっ!」


 廊下からは、シャーナ嬢の悲鳴を聞きつけた同階に住む生徒達が扉を小さく開けて様子を伺っている。


「ローラ様の顔に泥を塗っておいて、あの女は逃げたと言うのかっ!」

「ち、違いますっ! アリスは、本当に、学園長の用事で、ここにはいないんですっ!」

「ならば、部屋に入らせて貰うぞっ!」

「や、やめて下さいっ! 私、嘘なんて付いてないですっ!」

「貴様、私に逆らうとは、次期妃のローラ様への反逆も同意義っ! わかっているのかっ!」

「誰か、誰か助けてっ!」


 シャーナ嬢は必死に助けを求めるが、扉を開く音は聞こえない。

 しかし、これだけ派手に廊下で騒いでいれば、一階にいる寮母たちの耳にも入る頃合いだろう。

 廊下から、足音が聞こえてくる。


「寮母たちだ」


 部屋のドアを少しだけ開けて様子を見ていた誰かがヒソヒソと声を上げる。

 銀色の髪の美女は寮母達が迫る音を聴き、舌打ちを残して立ち去った。

 シャーナは崩れ落ち、震えた手でドアに手を掛け鍵を締める。


「どうですか!? 私の演技はっ!」

「シャーナ様、しぃ。まだ、外では聞き耳を立てている行儀の悪い令嬢達がいらっしゃいますよ」

「はわっ! す、すみません、ローラ様」

「取り敢えず、お疲れ様でございました。シャーナ様。完璧でしたよ」

「えへへ! 劇みたいで楽しかったですが、フィンさん美人過ぎて迫力が凄かったです」

「ふふ。あの子も名演技だったものね。さて、ここから時間を測りましょうか」

「はいっ」


 さて、突然だが、私はアリス様とシャーナ嬢の寮部屋にお邪魔している。

 先ほどの劇は、これからの実験の予備準備だ。


「シャーナ様とアリス様は、この部屋に強盗が入った際にはとなりの部屋でお休みになられていたのよね?」

「はい」

「ここは、寝室への扉には鍵がないのね」

「安部屋の相席ですから、設備は必要最低限なんです」

「あら。でも、素敵なお部屋よ。アリス様とシャーナ様がいれば、何処でも素敵なお部屋になってしまうけど」

「ローラ様ったら! 滅相もないです」


 恥ずかしそうに、シャーナ嬢は私に向かって頬を赤らめて首をふる。


「ふふふ。本当にそう思っているのだけどね。あの晩、この部屋の鍵はかかっていたのかしら?」

「廊下からのドアには、鍵を掛けてました」

「窓には?」

「掛かっていたと思います。授業がある日は、窓を開けないので」

「あの日も、授業はあったものね。賊が押し入った際、シャーナ様はいつ気付かれたの?」

「窓が割れる音で、目が覚めました」

「その時、賊が入って来たと?」

「ええ。窓が割れて何かが動く音がしたました。地方貴族の館には、よく賊が入るんです。辺鄙で人気が無いところに建っていますから。窓の割られた音を聞いて、その後本が倒れる音を聞いて、実家に居たようにこれは賊が入ったんだとすぐに分かって……」

「成る程、それで、寝室のクローゼットに?」

「はい。それにしても、急にどうしたんですか? あの強盗の件で調べたい事があるって。何か分かったんです?」

「逆よ。この件に関しては、王子達しか調べてなくて、私達は大まかな情報しか聞けていなかったでしょ? アリス様に最近では嫌がらせは無くなったものの、この件については答えが出ずにいたことを思い出したの。アリス様が居ない今、シャーナ様が一人でここに居られる事が心配で、フィンに話したら、一度検証してみましょうという話になって、お邪魔したの」


 シャーナ嬢が心配な事は嘘では無いのだが、流石に本筋を説明できる訳がない。

 取って付けたかのような理由を並べてしまうのは、どうか今だけは許してほしい。

 フィンとの話し合いの後、フィンは一度この件について調べるべきだと主張した。

 確かに、この件については、私もフィンも王子達の言い分しか聞いておらず、唯一、私達が調査をしたいなかった案件だ。

 この事件が繋がっているなら、何か調べて突破口があるかもしれない。それが、彼女の言い分である。

 確かに、今は八方塞がりで調査も行き詰まりが見えていた所だ。

 新しい切り口がこれで得られるならばと、私も彼女の提案に乗り、シャーナ嬢に無理を承知で頼み込んで今に至ると言う訳だ。


「王子達は、この事件を忘れてる様で少し不安だったのですが、ローラ様が付いていれば千人力ですねっ」

「そうだといいのだけどね。さて、そろそろ、フィンが外に出た頃ね」

「大丈夫ですかね? 寮母に見つかったら、大目玉ですよ」

「その為に先程の騒ぎを起こして寮母達をこの階に集めたのだから、大丈夫だと思いたいわ」


 でなければ、とんだ茶番になってしまう。


「まずは、本当に強盗が窓から入ったか検証だけど……」

「でも、フィンさん女の子ですし、大丈夫ですかね? フィンさん、田舎貴族ではないでしょうに」


 そう言えば、シャーナ嬢はフィンの運動神経をよく知らないのだったな。

 しかし、何故そこで田舎貴族が出てくるのが。


「田舎貴族なら出来るものなの?」

「田舎出身の貴族の多くは野山と共に育ってるので、木登りとか得意な人が多いんです。子供の頃も都会の貴族と違って、農民の子と一緒に遊んでましたし、他の貴族よりは野性味に溢れてますけど、流石にこの高さは無理かなぁ」

「ええ。普通の人間には、無理よね」


 それを確かめる為のフィンだ。

 この件に、ギヌスが関わっているのを見極めるのも、今回の目的の一つである。

 フィンの話では、フィンが出来る事はギヌスも出来る、また、フィンに不可能であれば、ギヌスも不可能だと言っていた。

 フィンが窓から入る事が出来たならば、この件はギヌスが実行犯である。だが、逆にフィンが出来なければ、窓から入る事自体不可能。

 それは、即ち……。


「ローラ様、何か聞こえませんか?」

「え?」

「何かを叩く音が聞こえるのですが……」


 シャーナ嬢の言葉で、耳を澄ませばコツコツと何かが叩く音が聞こえる。

 窓の方からだ。

 窓枠に目を凝らしていたら、急にぬっと、青白い手が急に現れる。


「きゃあっ!」

「シャーナ様、しぃ。フィンですよ」


 私の言葉通り、少し経つと、フィンが窓枠によじ登って来た。

 足場なんてものはないはずなのだが、僅かな窓枠の隙間に器用に足を乗せ、フィンの姿が見える。


「え。フィンさんって、一体何者なんですか?」


 そう思いたくなる気持ちは、分からなくもない。


「ただの私の騎士様よ」


 私は笑って様子を見ていると、フィンは、窓を揺らし始めた。

 ガタガタと音を立てて窓は揺れるものの、引っ掛けるタイプの鍵は穴から外れる様子はない。

 その様子を見て、フィンが少し窓を叩くが変化は無さそうだ。

 フィンは私を見て首を振る。

 私が両手でばつ印を作って見せると、彼女は素直に頷いた。


「シャーナ様、窓を開けさせて頂きますね」


 私はシャーナ嬢に一言断りを入れて窓の鍵を外し、ギギッと軋んだ音を立てながら片方の窓だけを開ける。

 その間、フィンは今日に一枚の窓枠だけに立ち、窓が開いた瞬間に中に滑り込んできた。


「無理ですね」

「ええ、そうみたいね。逆に、どんな方法なら外からの侵入は可能そうかしら? 上からロープで下がってきたらどう?」

「無理でしょうね。窓の鍵を外すのが大変そうだ。また、梯子も無理でしょうね。シャーナ、窓が割れた後に聞こえてきた音は?」

「えっと、部屋の中で何かが倒れる音だと。多分、机に乗ってた本とか」

「それは、窓が割れてすぐに?」

「うん。比較的、すぐだと思う。それで、押し入りだって思ったから」

「そう。ありがとう。と、言うわけです。ローラ様」


 私はフィンの入ってきた窓を再び、ギギッと軋んだ音を立てながら締める。

 成る程。


「外からの侵入は無理ね」


 それは、即ち中からの侵入だと言う事だ。


「え? 何でですか? 窓を割って鍵を開けて中に入れるじゃないですか。本が倒れたのも、窓の近くに机があるから、その机を足場にすれば本は倒れるし、無理じゃないと思います」


 まだ、ピンと来ていないシャーナ嬢が不思議そうに私を見る。


「シャーナ様は、窓が割れる音の後に、この音を聞きましたか?」


 私は、再び窓の開け閉めを行う。

 その際に聞こえたのは、窓枠の軋む音。

 音量としては、決して小さなものではない。


「……あっ」


 シャーナ嬢は、私とフィンの顔を交互に見て、首を振る。


「犯人は、窓を開けていない。開けたとしても、シャーナ様達がクローゼットに隠れた後に開けたようですね」

「それに鍵を開ける為には、割れた窓に手を入れる必要が出てくる。上からロープだろうが、登ろうが、梯子に登ろうが、不安定な状態なら、必ず犯人は割れた窓で怪我をします。中を拭き取ったとしても、外の血痕まではそのまま。しかし、外は綺麗なもので、血の跡はない。これは、中からの犯行に間違いないです」

「と言うことは、犯人はこの寮の誰かという事かしら?」

「そこまで広い考えは必要ないのでは? 犯人は、鍵を使える人物に限られていますでしょ?」


 中からこの部屋に侵入できるという事は、必ずドアの鍵を使わなければならない。


「シャーナ様、鍵はシャーナ様とアリス様がお持ちになっている以外は?」

「え、あ、えっと、寮母室にある鍵、かな?」


 内部の犯行だという答えに、恐怖を隠せないままのシャーナ嬢が慌てて答えてくれる。

 確かに、彼女にとっては賊の方が幾分と有難いだろうに。


「寮母が犯人ですかね?」

「可能性的にはあり得るけど、それならばわざわざアリス様を階段から突き落とすのに女子生徒の制服を用意する必要があるかしら?」

「あの犯人とは別とは?」

「同じ建屋の犯行に犯人を二人用意する利点がないわ。逆に、デメリットが多い。それを犯す犯人だとは考えにくい」

「そうですね。でも、これではっきりしましたね」

「ええ。犯人は、あの婚約指輪を見つけた後に、わざとシャーナ様達を起こす為に窓を破り、部屋を荒らした。そして、私のハンカチを置いた」


 王子に責められた時、自分が犯人ではないと主張する為に内部からの犯行である事を否定したが、調べれば調べる程、内部からの犯行であるのは確かだ。

 何故、王子達は外からの犯行だと盲信的に信じていたのか、逆に不思議なぐらいである。


「あの、何で、私達を起こしたんですか? 窓が割れなきゃ、私達起きなかったのに」

「何か、気付いて欲しい理由があったんでしょうね……。でも、危害を加えるつもりは一切無かったかと」

「私は逆に、誘き寄せたのかと思いましたけどね」


 フィンはそう言って、シャーナ嬢を見る。


「シャーナが居なければ、アリスは間違いなく寝室のドアを開けていたと思いませんか?」

「フィンさんってば賊に会うのは、危険なんですよ。彼らは見られたからには私達を殺すかもしれないんですから。私は、そうやって幼い頃から教えられて来ました。田舎貴族では、常識ですよ」

「確かに、シャーナ様が居なければその知識もない……のかしら? アリス様は平民だし、賊の事も私達より知識があるんではなくて?」

「協会に賊なんて出ませんよ。赤子の頃から協会にいたのならば、無縁のはずです。それに、窓が割れて何かが倒れた音がしたら、外から何かを投げ込まれたと思うのが普通でしょうに」

「犯人は、アリス様が来るのを待っていた?」

「私なら、そうします。同じ部屋にシャーナではない令嬢がいたとすれば、身分の低い彼女を偵察に必ず使うはずですから」


 確かに、それなら何故わざわざアリス様達を起こしたのかも説明がつく。


「わ、私……っ!」


 調査をしているだけの私達とは裏腹に、当事者であったシャーナは、今のフィンの言葉を聞き、恐怖のあまり座り込んでしまった。

 小さな肩が、これでもかという程に震えている。

 こんな話を、彼女に聞かせるべきでは無かった。

 思わず顔を顰めた私とは逆に、フィンはすぐさま彼女に寄り添い、彼女の肩を抱く。


「シャーナは、アリスをこの場所で守ったんですよ。貴女がいなければ、アリスは今生きていなかったもしれない。怯えることはない。貴女は人の命を守る事が出来る強い人間だ。誇れ、自分の強さを。自分の決断の正しさを。もしなんて、考える必要はどこにもないのだから。事実だけを見て、己の強さを誇りなさい」


 流石だな。

 後悔ばかりしても、意味なんてない。

 常に時計の針は進むように、物事も進んでいく。

 私はフィンを見習いシャーナ嬢に膝をつく。


「流石ですわ、シャーナ様。貴女は、ここを荒らした賊よりも賢く、強い。怯えないで。貴女の強さは私達がよく知っている。私を守るために、あの棚から飛び出してくれた強さが、アリス様を守ったんですよ。私は、貴女の友であることを誇りに思う」

「フィンさん、ローラ様……っ!」

「それに、ここに押し入った賊は貴女に対して危害を加えるつもりはなかったのは本当でしょうね。わざわざ、アリス様だけをおびき寄せようとしていたし、この寝室に入って来る事は無かったのだから」

「そうですね……。シャーナ嬢に自分の存在を知られたく無かったのかもしれません」

「何で、私に?」

「それは……、二人でこられたら勝てないからかしら?」


 自分の貧相な発想ではこれが限度だ。


「フィンはどう思う?」


 この件については、彼女の方が発想力が豊かである。


「私なら、輸送方法に限りがあったと考えます」

「輸送?」

「この場で殺すなどするなら、別に二人相手でも問題はない。だがしかし、ここから運び出すとなれば、話は別です。まして、言い訳が良い出来ないとなると尚更」

「どういうことですか?」


 私もだが、余り要領を得れない回答にシャーナ嬢は首を傾げた。


「つまり、犯人はアリスと婚約指輪を拐うのが目的だったわけです。それが二人に増えてしまったら、運べない。逆にシャーナを気絶させてそのまま置いて置けば、アリスが誰かに拐われたとわかり、問題になる」

「問題にはなりますよね? アリス一人でも、いなくなれば私は騒ぎますし、王子に直訴しますよ」


 そうか。

 漸く、フィンが言わんとする事が理解できた。


「……アーガストね、フィン!」

「お察しの通りでございます、ローラ様」

「アーガスト? 何ですか、それは」


 聞き覚えのない単語に目を白黒させながらシャーナ嬢が私達に問いかける。

 そうだ。一般的な薬ではいけない理由が、そこにあるのか。


「余り出回っていない、強い幻覚剤です。犯人は、アリス様を拐って、アーガストを摂取させようとしていた。狙いはそこだ。別に殺す必要もない、彼女に幻覚剤を摂取させたらここに戻すつもりだったんだ」

「ええ。アリスが戻れば、この事件は無かったのと同義ですからね」


 幻覚剤を摂取すれば、一種のトランス状態になり、催眠術を受けた様な状態になる。

 その状態で与えた情報は夢か現か本人は境がない。


「もし、そこで与えられた情報が中に何か投げ込まれていただけだった。外に出て調べたが誰もいなかった。中に入る手立てがなく、朝まで外で待っていたと言ったら、誰が疑うと思うかしら?」

「……アリス本人が言ったなら、私、絶対に信じちゃう……」

「シャーナ様が疑わないことを、誰が疑うと思いますか? それに、その時点の被害は割れた窓に、倒れた本のみ」

「アリスは、無事に帰ってきてるし、誰かからの嫌がらせかなで終わっちゃうかも……」

「ええ。犯人は、それを狙っていた」


 そして、アーガストだ。

 あの時点では、タクトの調査結果は学園長にも上がっていない。また、あれだけ時間もかかっていた事を見れば随分と真実に辿り着くまでに苦労をしている様にも思える。勿論、現実は違ったがそれを当時知っていたのはタクトのみ。

 もし、アリス様が異常な行動をし始めて検査をしたとしてと、知名度の低いアーガストの成分を正しく言い当てれる筈がない。

 そう、誰も彼女が催眠状態にあるのを気付かないのだ。

 もし、知名度が高い出回っている幻覚剤を使用すれば、使用した痕跡はこの学園にいるのらばすぐさまわかる事だろう。それを掻い潜る為に、アーガストが使用されたのだ。


「繋がりましたね、ローラ様」

「ええ。階段から突き落としも、彼女を連れ去る為。また、食堂のあの事件も……」

「アーガストを大量に摂取した場合は意識を失う危険性がある、でしたっけ?」

「それでも、命に別状はない。医務室に運ばれた彼女を拐えるし、同時に催眠も掛けられる。いい事ずくめね」


 犯人の狙いは、アリス様を幻覚剤を使って、何かさせるつもりだった。

 だから、彼女を日常に戻す必要がどうしてもある。

 殺す事も、他の人間が何かを感じ取る事すらさせない様に。


「でも、そんな事をしてアリスに何をさせたかったんだろう……?」


 全くもって、その通りだ。

 シャーナ嬢の言葉に、私はただため息しか出なかった。




_______


次回は9月4日(水)23時頃に更新予定となっております。お楽しみに!

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