冴えないオレに詩音さんは君の一番のファンは私と言ってくれる(改稿版)

桃もちみいか

冴えないオレ 健人

エピローグ 冴えないオレ

 生きてれば分かってくる。


 自分の立ち位置ってやつ。

 オレは、小さいときから気づいてた。


 イケメンでおさななじみのコイツには、なにをやってもかなわないことを。

 神様は平等なんかじゃないぞ。

 福沢諭吉も間違っているんだ。

 天は上も下も作ったのだ。


 だってコイツはオレよりかなりのイケメンで、勉強が出来て運動も出来ておまけに家が金持ちなのだ。


 生まれた時からオレとコイツには雲泥の差があることを、幼稚園に一緒に行くころには気づいていたんだ。


 思い知らされていたぜ。


 だってオレはなにもかもが冴えない。

 顔も良く言ってふつうだと思うな。


 勉強はやや不出来か?

 いやかなり出来ないよ。

 通知表が毎回怖いよ。

 慣れた筈の通知表の中のかなりヤバイ数字の羅列。

 努力しても成果は出ない。


 運動からっきしダメダメでさ。

 悔しいから体操クラブと水泳に通いだしたが、まるっきり上達しないからやる気も出ないや。


 世の中にはどうにもこうにもダメダメで、生きるのが上手くない人間がいるんだよ。


 それがオレ。

 冴えない男がオレ。

 

 でも生きてっから。

 一生懸命。


 こんな冴えないオレでもさ。

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