第10話

 思いついたので書く。

 

 子供の頃から仲良しの幼なじみ(女)

 ベタな設定だ。彼女は子供の頃から物語を作るのが好きで

 たまに本当の事か、とおもうほど迫真に満ちた嘘(物語)を語る女だ。

 そんな彼女が筆をとり小説家を目指すのは自然のことだと主人公は思う。(中略



 幼なじみは投稿した作品を奪い取られ、抗議を行うが

 あしらわれる。「似たようなものはたくさんある、特別なのはおまえだけじゃないだろう」と言われ失意に沈む。主人公は誰よりも彼女の作品を先に読んでいたので問題の作品と幼なじみの作品を比べ、類似点が多い事にきづく。だが、いわれてみればよくあるような話だが、話の中に、二人にしか把握しえない情報が「巧妙に」差し込まれてあった。

 幼なじみは主人公に宛てて、特定の個人に宛てて書いた作品なので、それは誰にも知り得ない情報だった。主人公は盗作が間違いない事を確信し、再度、抗議に訪れる。「巧妙に」隠された中身を面前で暴露した主人公は(それが作品のおもしろさのキーになる)盗作した作家を蒼白させる。作家は事故を装って主人公を襲い、連日嫌がらせを行う。

 




 幼なじみは失意の元に自殺する。

 (主人公は幼なじみの家を訪ねる。母親が泣きながら整理のつかない顔で外にでてきたところとはち合わせる。何があったのかは教えてくれなかったが、閉じられる玄関の扉の向こう、暗がりの和室。畳の上に見覚えのある細いあしが力なく横たわり、縄跳びが無造作にそばにおかれている。


 主人公の中で閉じられるまでのわずなか時間は酷く長く感じられたが、それはとても長い一瞬だった。

 彼女の母親よりも先に我を失った主人公は彼女に抱き抱えられ、おちつくまでに時間がかかkる(母親はその場にその後くずれ落ちて静かに泣いている)(中略


 主人公はマンション外の鉄柵の向こうを呆然と見つめてどうすればいいかわからない。形にならない映像が頭の中をぐるぐる回る。


 数年後


 主人公は小説が嫌いに。

 問題の作家の作品はアニメ化されて偶然目にしたが

 登場人物は笑っていたが、誰よりも作品を熟知している主人公は同じ筋書きでもまるで別人で、金をもらって体を売る風俗嬢の営業スマイルみたいに映る。母親から奪い取られた子供は売女となり、世間に画面を通して媚びを売る。見るに耐えなかった。このとき、主人公は大学4年。就職活動の最中だが、地元に残るか、別に道があるか探っている。

 幼なじみが自殺してから、世の中のクズを一掃できるような職がないかと漫画のような考えを半ば真剣に考えて大学の就職斡旋ファイルを探る。

 職員には「おまえ、ヒーローにでもなりたいのか?」とあきれられる。


 主人公は盗作犯、幼なじみを間接的に殺した作家が新作を発表すると世間に向けて大々的に発表しているニュースを見る。自分を売るのに必死ではあるが、その後売り出した作品がこけまくるので、起死回生の賭けに出たとマスコミは報じる。その通りに違いない、と主人公は予想する。

 どこかの誰かが幼なじみと同じように血のにじんだ作品を奪われて、キャラクターは、新しい売女もしくはゲイを相手の慰みものにされる男になる。

 

 主人公の下にゴシップ誌を発行している出版社の男が現れる。

 問題の作家が過去に盗作で、人を死に追いやった件について聞きたいと言われ、一部の人間だけの暗い過去をどうしてこの男が知っているのだろう、と怪しみながらも話を聞くことにした。

 男は作家の周囲に不穏な空気があり、彼は神経質になっていると切り出した。男の口から作家のパーソナリティを聞く。

 男は盗作作家のスキャンダルを暴き、公表したい、という。

 主人公は降ってわいた復讐のチャンスだと思い、この話に乗る。

 (中略



 ゴシップ雑誌の編集は殺される。

(主人公が殺したような形で)

 追いつめていたつもりが、盗作作家の方が一枚上手だと知る。

 主人公は編集とともにかき集めた微々たる情報を持ち、逃げながら、

 盗作作家にターゲットにされたあわれな男を訪ねる。







「扉は皆に等しく解放されている。鍵はかかっているが、真実にたどり着ける者は自分で鍵を作る事ができる。私の友人は、皆、鍵を作る事ができる人物ばかりだし、これから私の友人になる人にはそうあって欲しいと思う。君はどの扉に用がある?」


 もったいぶったメールに主人公は苛立つ。

 主人公を誘導する謎のメール。送り主は・・・・・・

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倉庫 神納木 ミナミ @yuruyuruyuru

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