第103話 パーティを組もう
休憩を終わりにして俺達はまたフライフィッシュ狩りを再開した。ボスが見当たらない以上ここでレベル上げをしつつ探すしかないだろう。それとも一度海の中に潜って探さないとだめなのかもしれない。息が続くようなスキルや魔法を俺達は持っていないのでもちろんそれは出来ないんだが、もしかすると何か条件とかが必要なのかもしれないな。レイノアールに聞けば教えてくれるかもだけど、流石にカンニングみたいで気が引ける。
「いたーーーーーっ!!」
俺達がフライトフィッシュを狩っていると後ろのほうから大きな声がした。声からするとミネだろう。一度狩りの手を止め声のしたほうを見るとミネとリノがタッチパネルがあるあたりに立っていた。どうやら今来たところらしい。
ミネとリノがこっちへ走ってくるので一度健太にマントをしまってもらい2人がl来るのを待つことにした。お互いダンジョンにきている以上どこで遭遇してもおかしくはないのだが、なんか少しだけ様子がおかしい。
「1階層で新しい人達が来てたのよ!!」
それほど離れていたわけでもないのですぐに俺達の元へとやってきたミネはそんなことを言い出した。増えていた探索人数の人だろう。1つ気になるところと言えば人達と言うところか。
「3人か?」
「そうっ3人のパーティだったわ!」
そうか、パーティなのか。でも人が増えたところで何をそんなに慌てる必要があるのかわからない。
「それで…?」
「な…っ」
「急いだほうが、いいって、ことよ?」
「あ、そういえば説明してなかったね」
よくわからないが急がないといけないらしい。そしてファーナさんが何か説明を忘れていたようだ。
「ダンジョンってね、最下層のボスは1度。1つのパーティしか狩れないの」
「それはなんでなんだ??」
「最下層のボスを倒すとダンジョンが消滅するのよ。だから最下層のボスを倒せるのは1パーティだけってことなの」
ちょっと待ってくれ。確かに最下層のボスを倒して何か願いがかなうのならと向かっていたんだが、ダンジョンが消えるとなれば話は別だ。消えてしまったらレイノアールはどうなるんだ?別にレイノアールにたいして特別な感情があるわけではないが、知っている人に影響が出るかもしれないとなれば話しは別だ。
「よっすーどうした??」
「いや…なんでもない」
俺が黙っているので健太が気になったみたいだ。ダンジョンマスターについて健太にもその存在がいることは話していない。だから俺は口に出すことをためらっている。
「というわけなので、私達は5人でパーティを組んだほうがいいと思うの!」
「何でそうなるんだっ!」
「パーティの最大人数が、5人。一緒に行動したほうが、早いし、5人で、報酬もらえる。後から来た、3人には、渡さない」
よくわからないが、リノは後から来た3人が気に入らないみたいだ。双子は俺達か後の3人かどっちと組んでも最大人数の5人になるのにこっちを選んだんだからそういうことなんだろう。でも俺はレイノアールのことが気になって今は早く進みたいと思えないのですぐに返事を返せないでいる。だが、ここで足を止めても解決はしないのだ。
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