第42話 色々合成する

 あれから健太が戻るまでに俺はシャワーをすませ、家で涼んでいた。大体40分くらいだろうかそのくらいしたら健太が戻ってきた。すでに荷物はプレハブにおいてきたのが手ぶらだったが、どこか楽しそうな顔をしている。


 2人でプレハブに戻るとすぐに地下へとおりた。そこには健太が持ってきたと思われる荷物がいくつが転がっており、中には何故かクーラーボックスとかもあり、すごくいやな予感がする。


 まず最初に健太が取り出したのは100円ショップで売っている安い懐中電灯。どうやらそれをヘッドセットに合成したいらしい。なるほど…防御力もあるライト付きの頭装備にしたいのか…まあ今までライト付きヘルメットに無理やり健太はヘッドセットつけてたからな。でも実はダンジョンの中はそれほど暗くはない。とくに2階層など明るいくらいだ。

 本人がそれでもやりたいというのだから俺が止める意味はないのでさくっとやってしまう。うん…また難しい見た目に変わったね。


 そしてやっぱり武器は強化したいようで、現在使っているマーケットで買ったナイフに果物ナイフを合成。さらに魔石を2つつけた。特に能力のついていないナイフに魔石をつける意味があるのかはお試しだったが、そこに魔力を溜めるとその分武器の威力が上がるのを確認。だが使うたび魔力が消費されるようで段々火力が落ちていくという武器になってしまった。これは火力が足りないと感じたときに魔力を足すほうがいいだろうな。


 最後にクーラーボックスの中身だが…ソーダ味の氷菓だった…何のつもりなんだ?それにいろんなものを合成して新しい食べ物を作ってみたいらしい。うん、健太はバカだった。

 氷菓+チョコレート、氷菓+みかん、氷菓+氷…いや氷て。チョコレートは表面にコーティングされた氷菓になった。みかんはみかん味の氷菓まあ普通。氷は…氷菓の氷の粒が大きくなって噛むとかなり音が大きい。意味がわからないな?


 とりあえず食べ物も合成できることがわかって色々できそうではあるね。でも問題はその氷菓もちろん健太が全部食べたわけなんだが、お腹は大丈夫なのだろうか?これでお腹とか壊したらあほすぎるんだが。


「ふぅ…やっぱアイス連続で食べるとさみぃーなっ」

「まあ地下なのもあると思うぞ。じゃあ今日はこんなところでいいか?」

「ん…そうだな少しずつやっていくか!」


 健太と別れ再び俺は家に戻るとそれから夕食を済ませ、あと少し残っていた課題を終わらせようと机に向かっていると、メールが届いた。


『やべぇ~腹痛え…』


 やっぱり健太はバカであほだった。

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