ゼムナ戦記 神話の時代

あとがき

　完結までお付き合いくださりありがとうございました。

　本作『ゼムナ戦記　神話の時代』は筆者である僕が処女作『魔闘拳士』以前に構想していたリアルロボット作品で、脳内での完結から優に十年以上が経過しております。今回、文章化するにあたり多少は手を加えておりますが、大筋では変わっていません。

　人物や機体名称、国の名前など、新たに考えようかとも思ったのですが、ほとんどそのままに書き起こしました。そこを変えると脳内イメージまで変わってしまう気がしたからです。なので、ありきたりな響きだったり設定だったりする部分も多いかと思いますがご勘弁を。

　こちらをお読みくださっているということは、既に同時連載していた『ゼムナ戦記　伝説の後継者』も完結しております。同時期の紛争を描いた二編ですが、構想そのものは神話のほうが先でシリーズ一作目と捉えてよいかと思います。この『ゼムナ戦記シリーズ』は国としてのゼムナではなく、ゼムナの遺志が関与する紛争や騒動を描いていくシリーズになっています。　

　伝説のほうもお読みくださっていれば何となくお察しのことと思いますが、物語はまだ終わっていません。筆者が「鍵の三部作」と勝手に命名している三篇とその続編があり、そちらのほうでユーゴも少し登場することになります。

　心優しき少年が無情な戦場へと身を投じ、精神的に成長していく物語。こちらが「勇気の章」となっているのです。

　宜しければ新連載『ゼムナ戦記　鋼の魔王』の読者でもいてくだされば幸いです。次作より、一日のお好きな時間にお読みいただけるよう朝六時更新に変更します。

　ありがとうございました。

　八波草三郎