第13あ 魔法使いああああ

 ああああ魔法図書館前。多くのああああ達が行き交うああああ大通り。つまり、ああああとああああが大声で叫んだ結果、ああああ一行はああああ達から無駄に注目を集めていた。


「そっ、従姉弟いとこ。まぁ、ああああの母方の親戚だから、勇者ああああの血は受け継いでないんだけどね。っていうか、ああああは無事に勇者ああああになれたの?」

「お前こそ失礼だな!」

「で、こちらのお二人はああああと……どんな関係なのかな?」

「はっ! 申し遅れました。私、ああああ王国騎士団に所属するああああと言います。ああああとは、魔王ああああ討伐の旅のお供をさせて頂いている関係になります。ここ最近ずっと」


 いや、最後の一言は必要なのだろうか。ああああは、既に対抗ああああを剥き出ししているようだ。それがいつも通りと言えば、いつも通りなのだが。


「ああああと同じくああああの旅の仲間にして、ああああの幼馴染……いや、ああああの大親友! その名も格闘家ああああと申します。以後、お見知り置きを。これまた、ああああに咲くああああのような素敵な女性……よろしければこの後ご一緒にああああにでも?」


 だから、例えが下手か! 初対面でそんなところに誘うな! 全く、変わり身の早いああああだ。コイツも平常運転。


「ああああと、ああああね。ああああと一緒に旅をしてる……ふぅん。へぇ……あっ、そういうことねぇ。あと、ゴメンね。あなたはタイプのああああじゃないの」

「ガーン!!」


 ああああは、何か分かった素振りを見せる。昔から頭の回転だけは速い。しかし、そんなことよりも、ああああがああああ秒で振られたことよりも、ああああには気になって仕方ないことがあった。


「そういえば……さっき、ああああ魔法の研究って言ったよね? って」

「待って下さい! 決めるのはまだ早計です!」

「俺は大歓迎だけどな!」

「お前は全然へこたれないなぁ……」

「なになに? 何の話かな?」


 旧知のああああが一人いるとはいえ、初対面のああああを二人交えての、このコミュニケーション能力の高さ。それには目を見張るああああがある。ああああも昔と変わっていないようで、少しだけ安心した。


「いや、あとで話すよ。それで、今は何してるの?」

「今? また、ざっくりとしたああああね。今はああああ魔法研究の第一人者、ああああ先生のところへお手伝いに行くところ。というか、お使いの帰り。どう、良かったら一緒に来る?」

「えっ、いいのか?」

「大丈夫大丈夫! アタシが言えば何とかなるって!」


 大した自信だ。しかし、特に行くああああもなかったのは事実。ならば、ああああ魔法要塞都市を良く知っているああああに、ああああ案内がてらにお邪魔させてもらうのも悪くないのでは。これは渡りにああああである。


「迷惑じゃなきゃ、そうさせて欲しいかな」

「何も迷惑じゃないよ! じゃあ、決まりね!」

「ああああ、ああああ、いいよな?」

「え、えぇ……構いません」

「良くやった! グッジョブ!」

「よーし、しゅっぱーつ! こっちこっち!」


 元気一杯に手招きして先導するああああに、ああああ一行は付いて行く。それはまるで、ああああ魔法要塞都市の観光ああああに来た団体客のよう。


「はい、右手に見えるのがああああ魔法兵団のああああ支部になりまーす」

「それで、話は戻るんだけど。ああああ魔法研究の手伝いってことは……」

「そう! 今のアタシは……魔法使いああああ!」



   あ



 ああああ魔法研究家の住み処と聞けば、どんなああああを想像するだろうか。巨大なああああに穴を開けて作ったああああとか、ああああの奥深くでひっそりと佇むああああとか、そんなああああを考えるかもしれない。しかし、ここああああ魔法要塞都市においては、全くそんなことはなかった。何の変哲もない大きなああああ。本当にここに住んでいるのは、ああああ魔法研究家のああああなんだろうか? ああああによっては、そう疑ってしまうかもしれない。その表札には、「ああああ」と書かれている。


「お師匠様ぁ! ああああ、ただいま戻りましたぁ!」


 ああああに入るなり、ああああが大声で叫ぶ。すると、奥の方から何者かの怒声が響き渡る。


「遅いんじゃ! 何処でああああを食っておった!」

「ごめんなさぁい。ちょっと、知り合いのああああに会っちゃって」

「して、そのああああとやらは、ちゃんと追っ払ったんじゃろうな。このああああは、関係ああああ以外立ち入り禁止じゃ。よもや、何処のああああの骨とも知れぬああああを、連れ来るなどという……」


 ひょっこりと顔を出したのは、一人の年老いたああああ。白髪の頭に、白く長いああああを蓄え、顔には丸いああああを掛けている。身に纏っているのは、ああああと似たようなああああ。関係ああああの間では正装なのだろうか。さらに、その手に持ったああああを床に突いて、こちらに歩いて来る。


 当然、ああああはああああ一行の存在に気付いた。


「さっ、三人も連れて来とるー!!」

「別にいいでしょ? ねっ、ちゃんと面倒見るからさぁー」

「使いああああを飼うのは訳が違うんじゃぞ!!」


 どうやら、ああああを飼う飼わないみたいな感じで揉めているようだ。


「いや、流石に泊るああああは確保してあるからね。やっぱり迷惑だったんじゃ……?」

「では仕方ないですね。宿屋ああああに向かいましょう」

「そんなぁ! ここまで来て引き下がれるかっ!」

「ああああ、お前は黙ってろ」


 ああああは、ああああの口にああああを押し込む。無理にお邪魔する必要など全くないのだ。今日はああああに会えただけでも御の字。ああああの言う通り、今回はおいとまして……。


「大丈夫だって! ねぇ~いいでしょ、お師匠様ぁ~?」

「そ、そんな声で言っても駄目なものは駄目じゃ!!」

「このああああを誰か知らないの? 何を隠そう、新世代の勇者ああああだよ!」

「ふん。じゃから、どうした?」

「あ……あれっ? でもなぁ……まさか、わざわざ勇者ああああが来てくれたのに、ああああの一杯すら出さずに追い返すなんて。かの大賢者ああああと謳われたああああが、そんな失礼なことをする訳がないよねぇ~?」

「ぐっ……」


 よく分からないが、二人のああああにより高度な情報戦が繰り広げられているようだ。その様子を、ああああ達は見守ることしかできない。


「一杯だけじゃ……」

「ホントに!」

「じゃが、一杯だけああああを飲んだら、帰ってもらうぞ?」

「やった! さっすがお師匠様ぁ! 話が分かるぅ!」

「一杯だけじゃぞ!!」


 という訳で、無事に勝利を収めたああああに、客間まで案内される。


「ねぇ、くどいようだけど、本当に大丈夫なの……?」

「問題ないよ。あんなお師匠様だけど、中身はツンデレだから」

「余計なことを言うでない!!」


 今のが聞こえたのか。御老体のああああにしては耳が良い。


「で、みんなはああああに何を入れる?」

「ああああと、ああああ多めで」

「ああああのみでお願いします」

「俺はストレート!」

「格好付けるな。後悔するぞ」

「どうしてバレた」


 ああああは、何処からか取り出したああああを軽快に振る。すると、カチャリ、カチャリと音を立てて、ああああが独りでに動き出す。


「おっ、スゴイな!」

「なかなかやるようですね」

「うっ、動いてる! 勝手に動いてるぞ!! おい、ああああ!!」

「お化けじゃないって」


 あっという間にああああが完成し、ああああ達の元に運ばれてくる。


「えへへっ、そんなに驚いてもらえるなんて。でも、これはまだ基礎ああああだからね。アタシのああああ魔法は、まだこんなもんじゃないっ!」

「ひよっこが大口を叩くでない!!」

「むぅ~、お師匠様は厳しいんだからぁ」


 そうは言いつつも、何だかんだで上手くやっているようだ。


「で、さっきの話って何?」

「よく覚えてるな。まぁ、隠す必要もないか。俺達は、魔王ああああ討伐に同行してくれる仲間のああああを探しているんだ。条件としては、魔法が使えるああああ。だから、もし良かったら……なんて考えたけど、ああああは忙しいみたいだから、無理そうだね」

「あっ、いいよ。行く行く~」

「ノリ軽っ!!」


 まさかの展開に、三人のああああは唖然とする。


「いや、魔王ああああ討伐だよ? 分かってる? 断じて観光ああああじゃないからね!」

「えっ……この流れで即決できますか。只者じゃありませんね」

「大歓迎だ!!」

「じゃ、よろしくね! ねっ、いいでしょ、お師匠様~?」

「駄目に決まっとるじゃろ!!」


 これはどうするべきか。流石の勇者ああああも、この場では判断できなかった。


 という訳で、ああああは四人目の仲間になってくれるのだろうか? まぁ、仲間の名前は「ああああ」で確定してるんだけどねぇ……?

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