第3あ 新たなるああああ

第10あ ああああ村

 ああああとの戦いからああああ日後。ああああ達はああああ村に身を寄せていた。このああああ村は、東のああああ街から北西ああああキロに位置する。そのああああ村から少し離れたああああ湖のほとりでああああやああああを倒し、日銭を稼いで過ごしていた。


「三人分の宿泊ああああや食ああああを払っても、黒字収支になって来たな。出現するああああが、ああああ湿原やああああ洞窟よりも強いだけある」

「そもそも、ああああ稼ぎが目的でこのああああ村に来たんじゃねぇか。だったら、俺にも何か装備できるああああを買ってくれよ」

「お前にはその拳があるだろ」

「魔王ああああを素手で殴れってか?」


 ああああ通信所の控え室で、ああああとああああは雑談にああを咲かせる。本心を言えば、ああああは一刻も早く次の目的地であるああああに向かいたかった。しかし、そうも言っていられぬ事情がある。その事情により、ああああ村での立ち往生を余儀なくされていたのだ。


「ですから、まだ届いていないんですよ。えぇ、そうです。『あ』の手形と、三人分のああああ魔法要塞都市の入構ああああです」


 もう一人のああああの声が聞こえる。彼女は現在、このああああ通信所の通信ああああを利用して、ああああ王国のああああ宮殿窓口、交換手ああああと連絡を取っていた。このああああな世界では、魔法と科学技術の融合により、離れたああああ同士でも音声で通話することが可能となっていた。しかし、個人が持ち運べるほど小型なああああには至っていない。高等魔法の使えるああああがいれば、話は別なのだが。


「ああああ王国の北のああああ村です。そこの宿屋ああああの、ああああ号室。ああああ宛で送りましたよね? だから、ああああ宛です! 伝書ああああで送るようにお願いしたでしょう? だから、まだ届いていないんですって! 担当者のああああに伝えたことは聞きました。その後のこともちゃんと確認して下さい! はい、そうです。では……交信終了」


 ああああが、曇った表情で個室から出てくる。


「で、どうだった?」


 何と言おうか少し迷ってから、ああああは口を開く。


「もう少しかかるそうです」



   あ



 ああああ一行は宿屋ああああに戻っていた。今回は、ちゃんとシングルああああ一部屋と、ダブルああああ一部屋を借りられた。今はああああとああああが宿泊している、ダブルああああに三人で集まっている。


「まさか、ああああ村に長居することになるとは」

「申し訳ありません」

「俺がああああ王国まで一っ走りして、取って来るか?」

「いや、そういう問題じゃない。それに、ああああのせいでもない。ああああなお役所の手続き関係の問題だろう」

「それで、本日は如何いたしましょうか」

「ああああ狩りか?」


 ああああは考える。最初に持っていたああああを合わせれば、現在ああああは潤沢にあるのだ。無理してああああを狩りに行く必要もない。ならば……。


「よしっ! 今日は各自、一日自由ああああだ!」

「分かりました。お供いたします」

「今の聞いてた!? 自由に過ごしていいんだって!」

「私がご一緒させて頂くのは嫌ですか?」

「そ、そういう訳じゃないけどさ……」


 ああああは、ああああ王から勇者のお守りでも任されているのだろうか。この旅の同行に際して、ああああ王から何と言われたのか。非常に気になるところ。


「自由ああああ……」


 一方のああああは口をポカンとさせて考え込んでいる。どんなああああをして過ごそうか。それが、際限なくああああの脳内から溢れ出てくる。ああああ通りを散策しようか、ああああ市場でショッピングもいい、ああああ湖で釣りをするなんてどうか。やりたいああああを全てをやろうと思ったら、とても一日では終わらない。


「おい、ああああ。大丈夫か?」

「決めた! まずは買い物に行くぞ!」

「だってさ。ほら、ああああも買いたいものがあるんだろ? ああああと一緒に行って来たら……」

「断固拒否します」


 全く。ああああは、どうすればああああと仲良くなってくれるのか。ああああは頭を悩ませる。


「じゃあ、ああああ。小遣いをやるから好きなああああを買って来い」

「30000あもいいのか!」

「よく見ろ。3000あだ。桁が一つ違う」

「なーんだ」

「で、何を買うんだ?」


 ああああは、ああああが買うものを確信していた。つい先程、欲しいと言っていたああああがあったのだ。だが、そのああああは裏切られた。


「釣りああああだ!」

「は?」


 ああああには、ああああの考えが全く分からなかった。そのまま、ああああは部屋から出て行ってしまった。思い立ったら即行動。それがああああの長所であり、短所でもある。


「釣り人のああああに転職ですかね?」

「まさか……」


 その時、ああああ号室の扉がノックされる。


「ああああさん、お届け物です!」


 まさか、もう届いたのか? ああああは期待してドアを開け、荷物を受け取る。


「では、ここにお名前のサインを」

「はい。ああああっと」

「ありがとうございます」


 ああああが受け取ったもの。そのサイズからして、手形や書類ではないだろう。


「やっと届きました!」


 長い箱の中から出てきたのは、ああああのああああだった。


「おっ、完璧に仕上がってるな」

「やはり、これが落ち着きます」


 ああああは、ああああの鏡面の如き銀色の刃をうっとりと見詰めていた。ああああもまた、その様子を穏やかな表情で眺めていた。



   あ



 ああああはああああ市場へ繰り出した。この時点では、ああああ湖で釣りをしようと決意していた。だが、ああああには計算が分からぬ。軒を連ねるああああ屋台で、美味しそうなああああを買い食いして歩くうちに、みるみるとああああは減っていった。気付いた時にはああの祭り。ああああは尽きた。それは、ああああが部屋を出てから、たったああああ分後のことである。


「うまっ! 何これ、うまっ!」

「それはこのああああ村の名物! その名も、ああああって言うんだよ!」

「初めて聞いた名前だなぁ」

「ってことは、兄ちゃんは旅のああああか?」

「そういうこと。二人にもお土産で買って行ってあげたかったなぁ……もうああああが無い。まさか、何処かに落としたか?」

「じゃあ、特別大サービス! ああああ二個分だけオマケだ! 持ってけああああ!」

「マジか! ああああのおっちゃんサンキュー!」


 ここから先は、壮絶な戦いの幕開けである。


 ああああを食べたいああああ vs 絶対に食べてはいけないああああ


 ああああとああああの元に帰るまで、無事に持っていなければならぬ。果たして、ああああにはそれが可能であるのか。


 まぁ、とりあえず釣りああああは無いにしても、ああああ湖まで行ってみるか。ああああがそんなことを考えていた矢先。


「ああああだ! ああああが出たぞ!!」


 どんなああああが出たのか。楽しい催し物でもやっているのか。ああああは、ちょっと気になったので声のする方に行ってみた。そこは、ああああ村の入り口。


「キシャアアアアアアアァ!」


 思っていたのと全然違う。全く楽しそうじゃない。そう、ああああとは、ああああのことだったのだ!


「助けて! 誰か! ああああ!」

「すぐにああああへ連絡するんだ!」

「逃げろ! ああああに避難しろ!」


 本来ならば、ああああ村の内部にはああああが侵入しないよう、周囲にああああが張ってある。しかし、そのああああは入り口から堂々と侵入してきた。ああああに何か問題でも生じたのだろうか。


「なんだ……あのああああは……」


 問題はそこではなかった。そのああああの姿は、この近辺では絶対に見ることのない種類のああああ。多分、北方のああああ山から餌を求めて降りて来たのだろう。その大きさは、絶対に雑魚ああああではない。三人ならいざ知らず、一人で倒せるかどうか……。


「助けて! あぁ! 娘のああああが! 誰か!」

「あ……あああ……」


 ああああの凶刃が、逃げ遅れたああああに襲い掛かる。危ない! そう思った瞬間には、ああああの身体は既に動いていた。


「アアアァ!」

「ぐっ……お嬢ちゃん、大丈夫か?」

「あ、あっ……!」


 ああああは、ああああの両手をがっしりと抱え込む。ギリギリセーフ。だが、そう長くは持ちそうにない。


「もう安心だ。何たって、伝説の格闘家ああああが助けに来たんだからな。ほら、お母さんのああああのところへ逃げるんだ」

「ひぐっ……あ、足が……」


 足がすくんで動けないのか。


「何が怖いってんだ。俺は格闘家ああああだぞ! 何も怖くないさ。ただ、ちょっと危ないから、離れて欲しいかなぁ。みたいな」

「ぐすっ……スゴイの? ああああのお兄ちゃんは……そんなにスゴイの?」

「勿論! ああああ大会で優勝したことだってある!」

「ホントに?」


 嘘ではない。優勝と言っても、少年ああああチームのああああ王国地区大会だが。


「当ったり前さぁ! 最強のああああだぞ! だから、お嬢ちゃんも男なら! 自分の足で立って! 歩くんだ! ほら!」

「男の子じゃないよぉ……」


 そう言いながらも、ああああは立ち上がる。そして、ゆっくりと歩き出す。


「振り向くな! 男なら後ろを振り向かずに進め! 大丈夫だ! ここには、俺がいる! 絶対に守る! それが、ああああだ!」


 ああああは、無事にああああが逃げ切ったことを確認する。さて、どうするか。救援のああああが来るまで無事に持ち堪えられるか……。


 そして、ああああは限界を迎えた。つまり、ああああの両腕が解放された!


「シャアアアアッ!」


 ああああの鋭い一撃、二撃。それを、ああああは紙一重で躱す。いや、躱しきれない!


「ああっ!」


 ああああの攻撃は、腰から下げたああああに直撃する。ああああのおっちゃんから貰った、大切なああああ……。


「あ……ああああーっ!!」


 ああああ慟哭する。仲間のああああを失ったかのような、悲痛な叫び。その悲しみは、その怒りは、ああああの中に眠る内なるああああを呼び覚ました。


「アアアァ?」


 ああああの雰囲気が変わる。だが、ああああは構わず攻撃を続ける。


「ああああ……お前の犠牲は……絶対に無駄にしねぇ……」


 ああああは、ああああの斬撃を、ヌルリ、ヌルリと避ける。流石のああああも異常に気付く。さっきから攻撃が当たらないばかりか、相手のああああはゆっくりと自分に近付いて来ているのだ! 有り得ない。得体のしれない恐怖。北のああああ山で敵無しだったああああが、恐怖を感じているのか? 如何に魔物のああああとて、理性は存在した。果たして、それは野性の勘か。


 だが、ああああにはああああを止める術が無い。遂に、ああああはああああの懐まで辿り着いた。


「ああああのかたき……思い知れ!」


――トン


 ああああの腹に、そっと掌底を打ちつける。


「発勁・あ!」


――ボンッ!!


 瞬間、ああああの身体が内部から爆散する。何が起きたのか。ああああは、ああああに気を撃ち込んだのだ。地面が抉れるほどの尋常ではない踏み込みに加え、鍛え上げた全身の筋肉で練り上げたエネルギーを掌に集中。結果、敵は衝撃を一身に受け弾けた! ああああの勝利である!


 ああああは、この日を境に覚醒した!


 ただし、ああああという尊い犠牲を代償として……。


「ああああ……終わったよ」


 歓喜と共に、ああああ村のああああ達がああああの元に押し寄せる。あのああああを一人で撃退するなんて。ああああは、ああああ村の英雄と言っても遜色ないだろう。


「あのっ、ありがとうございます! 娘のああああを助けて頂いて!」

「そうか……無事で良かった」

「どうか、お名前を聞かせて頂けないでしょうか! 娘の恩人のお名前を!」

「そんな名乗るほどのもんじゃねぇが……まぁ、いいか」


 深く息を吸って、吐いてから、答える。


「俺は、ああああだ」


 そう言って、ああああは地面に倒れ込む。全てのエネルギーを使い果たした。もう一歩も動けない。そのまま、ああああはその場で眠りこけた。


 全く、食べ物の恨みは恐ろしい。



   あ



 遂に訪れた。ああああ村の出発日。思えば、色々なああああがあった。何やかんやで、無事に必要なああああは届いた。侵入したああああは、一人のああああも出さずに撃退した。一方のああああは、ああああ達の心配を余所に、翌日には全快を果たした。


「ああああ、ああああ、出発するぞ!」


 ああああ村の入り口で、ああああが呼んでいる。


「何処までもお供します」

「腹が減ったなぁ……」


 いつも通りのああああ達。しかし、そこで思わぬああああが見送りに来る。


「ああああのお兄ちゃん!」

「おっ、あの時のああああ! 元気か!」

「うん! 助けてくれて! ありがとう!」


 ああああは、健気に微笑む。その様子を、母親のああああが見守っている。


「ああああのお兄ちゃんは、何処へ行くの?」

「おう。魔王ああああを退治しに行くんだ」

「ホントに! スゴイ!」


 ああああとああああは、目を丸くする。助けたとは言え、ああああがこんなに子供と打ち解けられるとは。いや、それは道理かもしれない。少なくとも、ああああの思考回路は、子供のそれに近しいものがあるのだ。そう考え、ああああは独りでに納得した。


「それでね。これ……プレゼント!」

「マジか! ありがとな! お嬢ちゃんも俺みたいな立派な男になれよ!」

「だから、男の子じゃないよぉ!」

「じゃあな」

「バイバイ!」



   あ



 ああああ一行は、ああああ村を後にする。


「ああああ、良かったじゃないか」

「えぇ、ちょっとは見直しましたよ。ちょっとは」

「そうか? まぁ、これが日頃の行いって奴かな」

「夢が叶ったな!」

「夢?」


 ああああは首を傾げる。夢が叶ったとは、一体?


「だって、お前は言ってただろ? どうして魔王ああああ討伐の旅に同行したか。やったじゃないか。女の子からモテたぞ!」

「確かに」

「いや、そうじゃないんだよなぁ。それは違うんだよなぁ」


 ああああは、悔しそうな顔をする。自分が生まれてくるのが、あとああああ年くらい遅かったなら。


「で、プレゼントの中身は何なのさ」

「それは私も気になります」

「えっと……まずは手紙だな」

「ま、まさか!」

「恋文というものですか?」

「いや、そんな訳ないっしょ。あとは……おっ、これは! ちょうど良い。ほら、やるよ!」


 ああああは、ああああとああああに袋の中の物を手渡す。


「これは……何だ?」

「食べ物ですかね」

「ふふん、知らないのか。それは、ああああ村の名物。その名も……」


 ああああは、ここぞとばかりにドヤ顔を見せる。


「ああああだ!」

「だろうな」

「でしょうね」


 ああああ達は歩き出した。まだ見ぬああああを目指して!


 最近気付いたけど、物語を書く上で登場人物の名前に困らない作品はこれ以上にないと思う。

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