0章 〜私が語る彼は。俺が語る阿婆擦れは。〜

君はどうしてそんなことを……?



 空が青い。綺麗な青だ。


 アサガオはもうすでに咲いている。夜型の君はまだ寝てんだろうな……。


 君の好きな卵焼きを毎日欠かさず作ってるけど君は飽きないね。


 さて、朝飯もできたし。君を起こしに行こうかな。


 おはよ………。


 あ〜あ。よだれ垂れちゃってる。だめだなぁ。


 ありがと……。


 寝ぼけてるね。顔洗って来な。あっ、アサガオが咲いたよ。


 そうなの!?見に行くね!


 嬉しいことになるとすぐ目が醒めるのは君のいいところだ。感情の起伏が読みやすい。





 あれ?なんで帰ってこないんだ?もう十時だけど。


 カレーが冷めちゃったね。ギルドに入って君を探すか。


 ギルドでは僕はいつも絡まれるよ。まぁ弱小の魔法使いだもんね。


 そのくせ美人で、でも可愛い面が多くて強い君と付き合ってるから憎まれてるんだろうね。

 

 君は迷宮からもう出てきているみたいだ。いつもみたいに絡まれたから煙幕を使って逃げようとしたんだ。でもその手は通用しなかったんだ。


 僕は早く君を探したかったから僕の手を掴む冒険者の手を切ったんだ。許してくれるかな?




 あっ、君がいたよ!もう、こんな時間に何してるんだ?串焼き食べないでカレーができてるからっ…………。


 はぁ?あんた何?気持ち悪いんだけど。


 え?ぼ、僕は………。


 触らないで気持ち悪いから。ねぇ勇者様。こいつを倒して?


 勇者様?隣の男の人は勇者様か。君は勇者様のために…。


 は?勇者様だからじゃないわ。あんたが嫌いなの!気持ち悪いわ!


 勇者様!違うんです!ねぇ!ユキナ!どうしたんだ?


====


 何でこんなこと言わされてるの!オルのカレーを食べたいよ!何で思うように動かないの!オル!泣かないで!




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