第387話 新薬?
俺「さて、どうするかな」
暇だ!
窓の外を眺めてると街並みが良く見える
高いなぁ……
コンコン!
四季島が出て行ってから10分も経ってないのに誰かが来た
俺「どーぞー」
「失礼します」
入ってきたのは、ヨレヨレの白衣を着た名前無しの男性だった
俺「えっと、どちら様で?」
めっちゃ怪しいんだけど……研究者さんか?
I「これはこれは、失礼しました。私は研究員Iです。入院に必要な物を持ってきました」
ああ、四季島が言ってたな
俺「ありがとうございます」
寝間着とか、着替えとか持ってきてくれたんだっけか
I「こちらに置いておきます」
机に衣類が乗せられる
俺「大丈夫ですか?」
今にも倒れそうですけど……
I「あ、はい。ご心配をおかけして申し訳ない。最近寝てないので……」
寝不足でそこまでボロボロになるって、かなりヤバくないか?
俺「ちゃんと寝ないとダメですよ?」
研究員さんが倒れたら、元も子もないでしょ
I「あはは……でも、大丈夫なんですよ。疲労回復用の薬を持ってますので」
いやいや、薬で疲労回復してもちゃんと寝ないと意味ないでしょ?
俺「そんな薬だけで解決はできないんじゃ」
いつ倒れてもおかしくないでしょ
I「いやはや、それが違うんですよ!この薬を飲むとどんなに疲れてても一発で疲れが吹っ飛ぶんです!どうですか、貴方もお1つ!」
なんか、胡散臭いけど……
本当に効くなら、1つくらい貰っておいてもいいかな?
俺「それじゃ、1つもらえますか?」
危ない薬じゃないよな?
I「ええ、もちろんです!」
懐から薬を出す
俺「ありがとうございます」
これ、本当に効くのか……?
I「注意点を説明しますね。この薬は新薬でして、まだ市場にあまり出回ってないのです。なので、人目に付かない所で服用してください。この薬を知らない人が見つけると没収されてしまう可能性が高いのですよ」
本当にヤバイ薬じゃないんだよな?
俺「副作用とかは」
もし副作用が大きそうだったら、残念だけど返そう
I「そうですね……服用すると、眠くなります。耐えられない程じゃないんですがね、気を抜くと一瞬寝てしまうんです。寝ても問題無い時は、そのまま寝てしまうんですが……大事な研究中は眠気を堪える必要がありますね」
風邪薬みたいに、眠くなるだけ?
俺「それ以外は?」
I「ないですよ。実は今やっている研究も目処がついたので、今夜はコレを飲んでぐっすり寝る予定なんですよ。明日の朝には気分爽快になってるんで、楽しみなんですよ!」
へぇ、そっか
俺「それなら、安心して飲めるかな」
I「はい、是非是非お試しください。それでは、私は最後の大詰めをしてくるので失礼しますね」
俺「はい。頑張ってくださいね」
I「ありがとうございます」
研究員のIさんは俺と話してる間に多少は回復したのか、しっかりした足取りで部屋を出て行った
さて、この薬はどこにしまっておこうかな
一応は貴重品を入れる鍵付きの引き出しもあるし、そこへ入れておこうかな
手荷物から財布を出して、薬と一緒に引き出しへ入れて鍵をかける
これで良しっと
さて、夕飯までスマホでゲームでもして時間を潰すかな
病院食って美味しそうなイメージが無いんだけど、どうなんだろうなぁ
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