第231話 プールの最後に

俺が東雲さんと友達になった事自体はなんの問題もなかった


でも、問題があったのは……その後だとは思いもしなかったよ!!


晴れて?東雲さんと友達になったわけだけど

南城さん堀北さん仁科さんは、普通に迎え入れてる……ように見える

妹は、何故かメチャクチャ警戒して一定の距離を取ったまま接している

確かに新しく名前持ちと接点を持つのは、あまり良くないことかもしれないけどさ……


俺「えっと、この後はどうする?」

後、どの程度遊べるかな


南城「ん~、どうしよっか」

特にこれと言って何かやりたい事があるわけじゃないのかな


堀北「任せるわ」

南城さんだけじゃなくて堀北さんも、特になしか


仁科「私は皆にお菓子食べてもらえたから満足かな~」

そこがメインだったのか⁉


妹「私は、ちょっと疲れちゃったから」

もう帰りたい、か


俺「あ~……みんな特に何もない感じ?」

うん、と頷かれてしまう

そっかぁ……じゃあ、帰るか?

もう少しプール満喫したかったけど……


東雲「あ、あのね!少しでいいの、私とも遊んでくれないかしら」

え~っと……俺と、だよね?


俺「それは……」

ちょっと、困るかなぁ


南城「それじゃ、何して遊ぶ?」

えぇ!?南城さん!?


東雲「いいの!?」


南城「もちろん!でも、あんまり帰りが遅いと家族が心配するから少しだけね」


東雲「ありがとー!!」

まーた南城さんが独断で決めちゃった!?


堀北「ふふ、しょうがないわね」

仁科「よーし!遊ぼーー!」


はぁ~……

まぁ、俺も遊び足りないし


俺「遊ぶかー!」

妹「もう、おにぃってば……」

そう言うな

妹よ、こういう時はノッておく方が楽なんだよ


東雲「みんな、ありがと!えっと、えっと……じゃあ、アレやりたい!」

そう言って東雲さんが指さした先にあったのは……








ウォータースライダーだった……


いやいやいや、アレは絶対ダメだよ?


南城「ウォータースライダー?」


東雲「そう!でも、私泳げないから……」

ん?

……私、たち?


江藤「私が泳げていればお連れできたのですが……申し訳ございません」

はぁー!?

江藤さん、泳げないの!?

東雲さんに泳ぎ教えてたんじゃ……あれ?

そういえば……溺れて救護室に担ぎ込まれたんだっけ?


妹&仁科さん「「ダメ!!!!!絶ーーーーーー対にダメーーーーーー!!」」

そうだ!絶対にダメだ!


俺は二度と滑りたくないっ!!


南城「え?何で?二人ともどうしたの??」

仁科「妹ちゃんは分かるけど、なんで……」

二人の猛反対に対して、当然のように疑問を抱く南城さんと堀北さん


妹「ダメなものはダメなんです!!」


仁科「そうそう!知り合ったばっかの男女でアレはダメ!」

あ~……仁科さん、アウトー


堀北「ねぇ、その口ぶりだと経験したように感じるのだけど?」


仁科「え⁉あっ、やってないよ!?」

あ~あ……

ほんと、嘘吐くの下手だなぁ


南城「え⁉二人ともいつの間に!?」


堀北「東雲さん彼女を救護室へ運んだ時でしょうね。まったく……抜け駆けはしないって思ってたのに」

あれって抜け駆けなのか!?


南城「ずるーーい!!!」

ズルくない!と思う!!


東雲「そう……ダメ、なのね。残念」

滅茶苦茶落ち込んでる!?

そんなにウォータースライダーやりたかったの!?


南城「私とも滑ろうよ!!ね!?いいでしょ!?」

断りてぇーー!!

けど、仁科さんとも滑っちゃったし……断りづらい!!


堀北「それなら私も」

ちゃっかり便乗した!?


東雲「え?じゃ、じゃあ、私も!!」

何でみんな滑りたいの!?

そんなに滑りたいなら俺以外の人と滑ってきてよ!!


江藤「お嬢様、良かったですね」

東雲「うん!」

全然良くな~~い!!


妹「おにぃ、ごめんね」

仁科「ごめんネ!」

ほんと、何で口滑らしちゃうかな!?







この後、南城さん堀北さん東雲さんそれぞれとウォータースライダーを滑ったのは言うまでもない

一日に5人と滑る奴なんて初めて見たって、スタッフの人に嫌味を言われたぞ……


感想?




柔らか……


じゃなくて、死ぬほど疲れた……以上、終わり!!


2年の夏休み最後の想い出が、コレって……どうなんだろうな

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