第193話 何だかんだで夕方に帰宅

帰宅後、妹は真っ先に自分の部屋に入っていった


俺は一息つくのにリビングへ行きコーヒーを飲むことにした

もう少ししたら、母さんが帰ってくる頃だ

夕飯の内容を聞いてから部屋に戻ろう


氷で冷やしたアイスコーヒーを少しづつ飲むこと10分ほど


母「ただいま~」

と母さんが帰ってきた

出迎えようかとイスから腰を浮かせた時、階段を勢いよく駆け降りる音が聞こえた


妹「おかえりなさい!」

どうやら妹が出迎えしてくれたみたいだ

それなら俺はもう少しここでゆっくりするかな


母「あら、あんたそんな恰好で何してんの?」

ん?いつもの部屋着じゃないのか?

もしかして、出掛けたまま着替えてないのか?


妹「えへへ、どう?似合う?」

やっぱり、そうか

俺に不評だったからか母さんにも聞きに行ったのか


母「似合ってるわよ。それどうしたの?」

だんだん近付いてくる声を聞きながらコーヒーを飲む

夕飯の手伝いとか頼まれるかな?


妹「おにぃに買ってもらったの!」

ん!?

慌ててリビングの入り口に目を向けると、そこには今日買った水着を着た妹がいた!?


俺「何で家で着てんだよ!?」

普通着ないだろ⁉


妹「おにぃ、どうしたの?」

どうしたもこうしたも無い!


俺「何でそんな恰好水着なんだよ!?」


妹「え、だって今日暑いし。お母さんに見せたかったし」

暑いならクーラー入れろ!!


俺「母さんに見せるにしても、着なくてもいいだろ⁉」

そうだよな!?


妹「どうせ見せるなら着たいじゃん!」

意味分からん!!


母「あんた達元気ねぇ。そんなに元気ならお夕飯の支度手伝ってくれるわよね?」

うげっ……


俺「いや、俺はこれから部屋で一眠りする予定なんだけど」

コーヒー飲んでも眠いもんは眠いんだよな


妹「私手伝うー!エプロン♪エプロン♪」

ちょっと待て!!


俺「お前はまず着替えてこい!そんな恰好で料理はダメだろ!」

何考えてんだよ……

と俺の制止を聞かず、水着エプロンというフェチズム満点な恰好になる妹


母「あんた、ほんとにその恰好でするの?」

クルンとその場で意味もなく回る妹


妹「だってコレ涼しいんだもん!」

水着エプロン姿で俺の前まで着て


妹「ねぇねぇ!裸エプロンみたいじゃない?」

じゃない!!


俺「そんな恰好で料理したらケガするぞ!それに明日着て行くのに汚れたらどうするんだ?」

もう知らねぇぞ?


妹「あ~、そっか……わかった!着替えてくる!」

エプロンを付けたまま妹は自分の部屋にかけて行った


母「あんた、お小遣い大丈夫?アレ結構高かったでしょ?」

なぜ、それを!?


俺「う、うん。まぁ、ゲームと幾つかラノベを我慢する事にはなったよ……」

死ぬほど嫌だけど、無い袖は振れないんだ……


母「はぁ、しょうがないわね。全額はダメだけど、少しくらいは補填してあげるわよ」

おお!?

マジか!!


俺「母さん、ありがと!!!」

良かった……コレで諦めてたラノベが買える!!


母「もちろん、お手伝いはしてもらうわよ?」

それくらいお安い御用だ


俺「オッケー。そうだ、今日の夕飯何?」

それ聞いてなかったな


母「今日は、ミートソーススパゲティよ」

え……スパゲティ?


俺「まじかぁ……」

今日昼に食ったよ……


母「あら、イヤだった?」

別に嫌いってわけじゃないし、いいんだけどさぁ


俺「今日の昼食べたんだよね」

よりにもよって、ミートソースだったんだよな

カルボナーラにしとけばよかったなぁ


母「あらぁ……」

まぁそういう反応だよね


俺「まぁ、別にいいよ」

同じ内容でも、味は違うし


母「ってことはあの子も?」


俺「いや、妹は夏野菜カレー食べてたから大丈夫」

期間限定メニューらしく、メニュー見て即決してたな


母「そう。それじゃ、あの子が下りてくるまでに下準備だけしときましょ」

下準備だけやって、下りてきたら代わってもらうか


俺「はいよー」




俺と母さんで一緒に下拵えをし、部屋着になって下りてきた妹と交代する

出来上がるまで、部屋で少し休むことにした

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