第9話 説明責任 Side-南城 千秋
今日は土曜日
彼が登校する日
きっと、彼は元気
だよね?
昨日は、彼がお休みしたけど
その間に私と春香で四季島くんを懲らしめることができた
そのせいで先生から怒られちゃったケド……
でもでも
これでもう大丈夫かな?
彼が痛い思いをしないですむかな?
私「春香、これからはもう大丈夫なのかな?」
春香「ええ、もう四季島君は手を出してこないと思うわ」
そっか!よかった!
私「次は……どうするんだっけ?」
春香「今日、彼に説明しないとね……」
あ~、そっか
昨日の事もちゃんと説明しないとダメだよね
まだ、彼は来てない……
私と春香は屋上で彼が登校するのを待ってる
それと、彼への説明の作戦会議!
きっと、彼は教室で違和感に気づいちゃう
だから、彼が来る前になんとか……
私「え~っと、説明責任?」
春香「そう、ね……驚いたわ。千秋から説明責任なんて言葉が出てくるなんて」
なんかバカにされてる?
私「私だって言葉くらいは知ってるもん!」
春香「意味は……知らなそうね」
私「し、知ってるよ⁉説明する責任でしょ⁉」
春香「えぇ、そうね。えぇ、合ってるわ……」
私「え?あれ?違うの⁉」
春香「ふふ、大丈夫。千秋はそのままでいいの」
私「それどういう意味⁉」
春香「それよりも、彼にどうやって説明するか考えましょ」
私「う、うん」
なんか、納得いかない!!
説明責任ってそんなに意味違うのかな?
春香「まず、説明しなきゃいけない事って何かわかる?」
私「う~ん……なんだろ……四季島くんの事?それともDさんの事?」
春香「まずは、彼の身に何が起きたのか。そこを説明しないとね」
私「何が起きたかって、何もなってないよね?彼は無事なんだよね?」
春香「今は、ね。彼が危うく死にかけた。その事実は変わらないわ」
私「そっか……そうだよね。でも、彼は覚えてるかな?」
春香「多分、忘れてしまってるわね」
私「じゃあ、どうするの?わざわざ痛い思いしたの思い出してもらうの?」
春香「そうね……できれば彼には忘れていてほしいわ」
私「でも、そしたらどうやって説明するの?」
春香「彼の様子を確認しながら、段階的に説明するしかないわね」
私「難しそう……」
どうしよ……
私にできるかな……
春香「大丈夫よ。私が説明するから、安心して」
私「でも、私……私も」
何かしたい!
春香「千秋にも、もちろん協力してもらうわよ?」
よかった
何もできなのはイヤだから
でも……
私「何か出来るのかな……?」
春香「もちろんよ。だから説明は私に任せて」
私「うん!」
良かった
春香が一緒で
私じゃ、ちゃんと説明できないもん
春香「彼、来たわよ」
私「え⁉どこどこ⁉」
春香「ほら、あそこ」
私「いたーーー!」
よかった
ちゃんと学校来てくれた
春香「それじゃ、教室に戻りましょ」
私「うん!」
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