【日常編】食べられたアイス

「正直に答えてちょうだい……あなたが食べたのね?私のアイスを!」


 花果が鬼の形相で容疑者と思われるメリーに尋問をしておりました。


 メリーはさぞかし怯えた顔を……と思いきや、怖がるどころか爛々とした表情で怒る彼女の表情をカメラで撮影しているではございませんか。


 実は花果が本当に怒っているわけではなく、ただの寝言なのです。


 彼女は特異体質で目を開けたまま寝ることができ、それが起きるのは年に1、2回あるかないかぐらいでした。


 以前にミケから彼女の体質について聞かされていたメリーは偶然彼女が目を開けたまま寝ているのを発見して、『これは絶好のチャンスだ!』と思い、携帯電話を起動して、現在に至ります。


「つべこべ言わずにさっさと白状したらどう?」


 彼女がまるで起きているかのような寝言を言う度、メリーの肩が小刻みに揺れ動いていました。さらにただ撮影するだけでは飽き足らず、彼女の右頬を突いてみたり、脇をくすぐったりして弄んでいました。


 その光景をミケが呆れたように眺めておりました。


「やれやれ……あとで怒られても知らないぞ」


 ミケの言う通り、この後メリーは突然目を覚ました花果にこっぴどく叱られ、罰として最高級のアイスを買わされてしまうのでした。

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