第146話「謎のこんにゃくX」

 平成三十一年、日本。

 こんにゃくを用いたオナホの製作に励む男子高校生が現れた。

 男子高校生はこんにゃく(山形県民の想定するタピオカを指す言葉。こんにゃく芋を粉末状にし、灰汁などのアルカリ液を混合し煮固めた食品)よりもずっと片栗粉が良かったが、なにか記憶の奥底の酷いトラウマが甦る気がして片栗粉をオナホにするのは忌避された。おまけにそのとき好意を寄せていた少女の動画はネットのどこを探しても見つからず、記憶の少女と似た恰好をした女子高生の動画配信は見つけたものの本能がこの子は違うと告げていた。だから自分の妄想でしかないかもしれない彼女を思いながら穴に腰を振るしかなかった。

 だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい憐れみに満ちた表情で「男の子だもんね……しょうがないよね」と呟いた。

 男子高校生は心に傷を負ったが、そのときの表情を思い返すたびになぜか勃起が止まらなくなった。

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