第86話「将軍家の為にやったと犯人は供述しており」
平成三十一年、日本。
兵器女子高生や剣豪女子高生たちが住むとある街に柳生十兵衛が現れた。
柳生十兵衛は親父殿(一般人の想定する柳生但馬守宗矩を指す言葉。十兵衛とは柳生家の墓場や炎上する江戸城などで戦ったことがある)と共闘するよりもずっと親父殿を殺したいと思っていたが、ゴリオルタの陰謀と戦うためには我々の戦力を増やす必要があるとはかせに言われて渋々この時代に父親を探しにきた。それにしてもはかせの言葉通りこの時代にやってきたものの、そもそもなぜ親父殿はこの時代にタイムスリップして暮らしているのか、十兵衛にはさっぱり理由がわからない。
だがすっかりホームレスと化した宗矩が万引きした食べ物を抱えて走って逃げてきて、とにかくすごい女装姿で十兵衛を見るなり必死に助けを求めてきた。
十兵衛は他人のふりをした。
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